ゴーヤにきな粉

ゴーヤにきな粉

ゴーヤの強い苦みが苦手だという方は多い。こんな時、きな粉をつけて食べると、ゴーヤの苦み成分をきな粉に含まれているホスファチジン酸が抑制してくれるので、苦さを感じなくて済む。きな粉自体にそれほど味がないので不思議な感覚になる。

ホスファチジン酸のように、苦味を抑制してくれる物質を「苦味マスキング剤」という。このようなマスキング剤には様々な物質があり、リン脂質(卵などに含まれる)から甘味料、塩まで、幅広い。
また、適度な脂肪は他の味に影響を与えず苦味を弱める効果がある

例 ゴーヤチャンプルに卵を加えて苦味を抑える コーヒーに砂糖

参考文献 「味覚力」を鍛えれば病気にならない Cooking for Geeks

グルテンの形成につて

グルテンの形成につて

最近、グルテンフリーという単語を聞く機会が多いと思います。

グルテンとは、小麦中に含まれるたんぱく質の「グリアジン」と「グルテニン」に水を加えて混ぜると発生する粘弾性のある物質です。

グリアジンは、粘着力が強く糸状に伸びる性質があり、グルテニンは弾性の強い固まりとなる。この両者を引き合って、これに水を加えてこねることにより編み目構造をつくりグルテンを生成します。

強力粉は強靭なグルテンが多く形成され、薄力粉はグルテンの生成量少ない
薄力粉と強力粉の違い

②日本の夏のような高温多湿の状態で長期保存(半年~1年)することによって、グルテンの形成能力が低下する

③一定量の水を加えるときに、一度に全部加えて混ぜるか少しずつ加えながら混ぜるかで、グルテンの形成は異なる。少しずつ混ぜた方がグルテンは良く形成される

④こねはじめた直後は粘弾性が強く、伸展性が弱いが、こねるにしたがって伸展性が増す。しばらく放置(ねかせる)ことによって伸展性が大きくなる

食塩を加えることで粘弾性が強くなる。(酵素の働きと、発酵の進行を遅らせる

⑥砂糖を加えると、少量の添加では、粘弾性は減少させるが、伸展性や安定性は向上する。大量の砂糖(小麦粉の30%以上)を加えると、グルテンの形成を抑える働きがある。これは砂糖と親水性が強いため、水と砂糖が結びつき、グルテンの形成を阻害するため。また、砂糖と水を混ぜてから小麦粉を加えるとグルテンの形成は抑えられるが、小麦粉に水を加えてから砂糖を加えると影響は小さい

油脂と乳化剤はタンパク質をコーティングし、水和とグルテンの形成を阻害するが、伸展性は増し、なめらかな生地になる。なお、小麦粉と水を混ぜた後に油脂を加えるより、小麦粉と油脂を混ぜた後に水を加えてこねた場合の方が、グルテンの生成が少ない

⑧小麦粉にアルカリ性の水を加えてこねるとグルテニンに作用して伸展性が増す。中華めんをつくるときに灌水(かんすい・・炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム等の混合溶液など)を加えるのはこのため
弾力性の富むグルテン形成はPh5~6が最も理想的で、これより高くても低くても、弾力性が低くよく伸びる生地ができる。

⑨混ぜる水の水温が高いほど吸水が速く粘弾性が出やすい。温度が低いと吸水性が悪く硬くなる。また、温度が70℃より高くなるとでんぷんの糊化やたんぱく質の変性に影響しグルテンの形成が悪くなる

⑩生地にする場合、硬度が低すぎると、生地をこねている際にグルテンが軟化してべたつく。硬度が高すぎると、生地をこねている際にグルテンが引きしまりちぎれやすくなる。

ピザ生地と硬度
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参考文献 NEW調理と理論 マギーキッチンサイエンス 総合調理科学事典 天ぷら全仕事 食の科学 科学でわかるパンの「なぜ?」

このように、
グルテンの形成には、

・小麦粉の種類
・水の量と温度
・こね方と休ませ
・塩・砂糖・油脂・pH

など、多くの要因が関わっています。

「こねすぎた」「伸びない」「固くなる」
といった失敗は、
どれか一つではなく、
条件の組み合わせで起こります。

料理の失敗を
その都度引いて確認できるよう、
工程や材料の意味を
料理科学の視点で整理した
初心者向けの辞書をまとめています。

味の変調効果

味の変調効果

異なる味を持つ呈味物質を単独で持続的に味わった場合、本来の味と異なった味に感じられる現状

①酸味、苦み、濃い塩味を味わった直後に水が甘く感じられる。

②するめを食べた直後のみかんが苦く感じられる。

ミラクルフルーツを食べた直後のビールが甘く感じられる。これはミラクルフルーツの中のミラクリン(味覚変革物質)が酸味を甘味に変化させるだけでなく、味受容器の機能を変化させるためと考えられている。

ホウライアオカズラ(ギムネマ・シルベスタ)を食べた後、甘味を感じなくなる。

隠し味とは

参考文献 総合調理科学事典