ニジマスのオ・ブルーを鮮やかに仕上げる

ニジマスのオ・ブルーを鮮やかに仕上げる

マスのオ・ブルー(truite au bleu)は、ニジマスなどのマスを姿のままクールブイヨンでゆでて大皿に盛り、オランデーズ・ソースを添えた伝統的な料理である。


画像 マスのオ・ブルー

「青み仕立て(au bleu)」という料理名であり、マスは青白い色をしている。
しかし、ニジマスのもとの体の色は、銀色と紺色が混在した普通の魚の色と同じである。


画像 ニジマス

青白く仕立てる方法は
生きた(鮮度の良い)ニジマスを使う
②表面のぬめりを取らない
③火を通す前にニジマスに酢をかける
④酢をかけた後、熱いクールブイヨンで茹でる

参考文献 西洋料理のコツ

魚をクールブイヨンで茹でるとくさみが取れる理由

魚をクールブイヨンで茹でるとくさみが取れる理由

魚をゆでるとくさみが取れる理由

水は中性(pH7)であるのに対してクールブイヨンは白ワイン酢(pH2.5)、白ワイン(pH3~3.5)、レモン(pH2.0付近)などが含まれるため、全体的に酸性になっている
魚のくさみの原因の一つトリメチルアミン酸性の水に溶けやすく、アルカリ性の水に溶けにくい性質がある。
さらに、酸性の水に溶けた場合は揮発しないが、アルカリ性の水に溶けた場合は揮発して臭いを感じる

また、クールブイヨンはタマネギ、ニンジン、セロリからポリフェノールが抽出されており、もう一つのくさみの原因であるカルボニル化合物(脂肪酸の酸化物)はポリフェノールと結合して、魚介から取り除かれる
これらの野菜や香草の香りが魚介にくっついて臭みを覆い隠す役割をしている。

魚介によって茹で方を変える

参考文献 西洋料理のコツ

魚介によって茹で方を変える

魚介によって茹で方を変える

原則として、大きい魚は火が通りにくいため、冷たいクールブイヨン(水)に入れて火にかけ、沸騰するかしないかという火加減でふっくら仕上げる。
一方で、小さい魚熱いクールブイヨンに入れて茹でる。そして、同じように沸騰するかしないかという火加減で茹でる。

くせの強い魚のくさみを取るためにクールブイヨンで下茹でする
じゃがいもは水から茹でる
魚を茹でると汁が濁る

参考文献 西洋料理のコツ