お菓子に作りに上白糖?グラニュー糖?

お菓子に作りに上白糖?グラニュー糖?

お菓子を作る時、レシピにはグラニュー糖と書かれており、「上白糖じゃダメなの?」っと思った人も多いと思われる。

 お菓子を作る時に砂糖を入れる場合、甘味を加える以外にも様々な働きをする。
そのため、何の砂糖を入れるかによって仕上がりの味、質感、焼き色などが変化する。
このとき、砂糖が持つ味や性質は、ショ糖転化糖灰分かいぶん(ミネラル)の成分がどのような割合で含まれているかで変わってくる。

●ショ糖とは、砂糖の甘さを作り出す主成分。淡白なあっさりした甘味。
●転化糖とは、ブドウ糖と果糖の混合物。ショ糖より甘く感じられ、あとを引く濃厚な甘みを持つ。加えて転化糖は還元糖の一種なので、アミノーカルボニル(メイラード)反応が起こりやすい。つまり、お菓子などの焼き色がつきやすいという特性がある。さらに、吸湿性(水分を吸着しやすい)と保水性(吸着した水を保持する)が特に強い
●灰分とは、ミネラル。ミネラル自体に味はないが、砂糖の甘味が加わることで、コクのある味わいになる。

 上記の事で分かる事
【上白糖でお菓子を作った場合】
転化糖が多いため
①色が付きやすい
②生地がしっとりする
③後を引く甘味がある

【グラニュー糖を使った場合】
転化糖が少ないため
①あっさりした甘さ
②色がつきにく

【黒砂糖を使った場合】
転化糖、灰分、水分が多いため
①色が非常につきやすい
②コクのある味わいになる
③しっとりした仕上がりになる

上白糖がカチカチに固まった対処
ジャムとグラニュー糖
砂糖の種類

参考文献 科学でわかるお菓子の「なぜ?」

肉を柔らかくする方法③

肉を柔らかくする方法③

肉を柔らかくする方法の一つに食塩添加(※ブライニング)がある。
これは、肉の保水性を高めることによって柔らかくする方法である

※ブライニングとは、塩水(実際は塩以外に砂糖なども含まれる場合が多い)に肉を漬けこむことで、柔らかくする方法。精肉業界では、注射により添加する場合がある。

一般に、食用に提供される肉のpHは5.5前後のため、肉調理の前処理として食塩を用いることは、保水力向上および筋原線維タンパク質の可溶化の効果によって調理肉が柔らかくなるとされている。

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「食塩は水溶液中で、NaCl⇄Na⁺+Cl⁻のように電離し、筋原線維内に入ったNa⁺は、太いフィラメントと細いフィラメントのすき間で陰イオンとゆるく結合し、一方、Cl⁻は陽イオングループと結合して陽イオンをなくしてしまい、静電気のバランスを保った状態にします。その結果、等電点をより酸側に移動させます。
さらにCl⁻はフィラメント間で陰イオンを増して、相反発する静電気力を強め、フィラメント間を広げ、筋線維をゆるめて保水力を向上させます。(膨潤化)
食塩はまた両フィラメントを結合させているクロスブリッジを除き、太いフィラメントからミオシンを溶出します。(筋原線維タンパク質の可溶化。この効果は、ピロリン酸の存在で増大します)」(平野正男,1999,p120,今さら聞けない肉の常識

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ここで言っている食塩を添加するとは、肉に塩をふるのではなく、食塩水に肉を漬けこむという事である。
※肉に塩をふるだけでは、浸透圧により脱水作用が起こり固くなる。

これにより、浸透の作用から塩水から肉の細胞内部へと水分が移動します。つまり、塩水から肉の細胞に水が移動して、肉汁たっぷりになるという効果が生まれます。さらに、上記の理由から塩の効果で肉が柔らかくなるという事です。
したがって、ブライニングするのに適した肉は①風味に欠け②脂肪がほとんどなく③加熱するとパサつきがちな肉が適しています。つまり、鶏むね肉や脂肪の少ない豚肉など。

【理由】
①風味がある肉は、塩水に風味が逃げる
②脂肪が多いと、タンパク質が少ないため保水力があまり上がらない
③水分がたっぷりある肉は、浸透しにくい


ここからは主観です。
ブライニングの塩水の適正濃度を調べてみると3~30%とかなり違っていました。これは、肉の種類、大きさ、温度、浸漬時間等が統一されていないので一般的な答えがありません。ただ、もし家庭でするならフォークで肉に穴をあけ、100gの水に砂糖と塩を5gずつ入れて、1時間漬け込むといいと思います。

参考文献 今さら聞けない肉の常識 料理の科学① 新西洋料理体系Ⅳ

みりんとみりん風調味料の違い

みりんとみりん風調味料の違い

まず初めに、「《みりん》《みりん風調味料》《※発酵調味料液》《酒+砂糖》のどれを使えばいいのか?」という質問の答えは
その料理に合わせて使うになる。

※発酵調味料液とは、発酵してみりん風に作るが、価格を下げるため塩を約2%加えて酒税対象外にしている。本みりんに近い風味があるが、塩味の調整が必要である。

《みりん》や《酒》を使う事の調理上の効果は
①臭みを消す
②風味をつける
③照りをつける
④焦げ色をつける
⑤煮崩れを防ぐ
などである。

①臭みを消す理由としては、酒類に含まれるアルコール類やカルボニル化合物、有機酸によって生臭いにおい成分のアミノ酸と反応して一部が不揮発性になると同時に、酒類のにおい成分によってマスキングされるため。
また、アルコールの沸点は78℃であるため、加熱によってアルコールが揮発するときに魚の嫌な臭いも同時に揮発させる。 つまり、《みりん》を煮切ってから使ったり、《みりん風調味料》のようなアルコールを含まない場合は、臭みを消す点では少し効果が弱くなってしまう

②風味については、一般的に《みりん》の方が上品でまろやかなコクとうま味があると言われている。

③照りをつけるは、糖分があるため。

④焦げ色をつけるは、アミノ・カルボニル反応によるものであり、同時に良い香りも生じる。さらに高い温度での加熱では、糖質のカラメル化が起こり、香ばしい香りと色を生じる。(《みりん》を煮切るとき、火をつけてアルコール分を燃やし軽く焦がすことで香りが高まる)

⑤煮崩れを防ぐは、アルコールと糖の働きにより細胞膜の損傷が防げるため。

また、《砂糖》の代わりに《みりん》で甘味を付ける場合、重量で砂糖の3倍にする。みりんの糖分は約45%だが、そのうち70~90%はブドウ糖であり、ブドウ糖の甘味は砂糖の半分程度なので、結果として《みりん》の甘味は砂糖の1/3程度になる。


ここからは主観です。

上記の記事を読むと結局「《みりん》を使えばいいよね?」っとなると思います。
しかし、「甘いのが苦手」、「煮切るのがめんどくさい」、「今、みりん切らしてる・・」、「みりんは値段が高い」など様々な状況があると思います。やはり結論は、その料理に合わせて使ってくださいです。

 参考文献 おいしさの科学味をよくする科学 NWE 調理と理論 調味料検定 おいしい料理には科学がある大事典 「こつ」の科学 総合調味料科学事典 料理のなんでも小辞典