醤油、食酢、酒を加熱した場合

醤油、食酢、酒を加熱した場合

【醤油】
醤油は基本的に食塩の水溶液です。これにより融点降下と沸点上昇が起こりますが、その変化は微細なため料理で気にするほどではありません。加熱を続けると水分が蒸発し、塩分濃度が高くなる(塩辛くなる)ので注意が必要です。

【食酢】
食酢は酢酸の3~4%ほどの水溶液です。酢酸の沸点は118℃で、水より沸点が高いです。食酢を加熱すると先に水が蒸発するため、酢酸の濃度が上がり酸味が強くなります。

【酒】
料理で使う日本酒は15%、ワインは10%ほどのエタノールを含みます。エタノールの沸点は78℃で水より低いため、加熱すると先にエタノールが蒸発して無くなります。このことを酒を煮切ると言います。ウイスキーやブランデーのような強い酒(エタノール含有量40%)を加熱すると、大量のエタノール蒸気が発生し、これらに火がつくことがあります。フランベはこの現象を利用したものです。

参考文献 料理の科学

みりんを使ったタレが色づく理由

みりんを使ったタレが色づく理由

みりんの成分は、糖分が約50%アルコール分が約14%、ほかにアミノ酸を中心とするエキス分や有機酸と、香り成分などに分けられる。

みりんを使った料理が濃く色付くのは、こられの成分のうち、糖類とアミノ酸とが結合して起こるメイラード反応(アミノ・カルボニル反応)によるものである。

照り焼きのタレにみりんが入っていると、その多量の糖分と魚のほうのタンパク質やアミノ酸が結合して、色の成分を生成する。また、この反応でできるメラノイジンという褐色物質は特有の香りを持っているので、蒲焼きや照り焼きのよい香りも、この反応によるものが大きい。

参考文献 日本料理のコツ

大和煮の肉は筋の多い部分を使う理由

大和煮の肉は筋の多い部分を使う理由

大和煮(やまとに)というのは主に牛肉を、醤油、砂糖、みりん、ショウガなどを混合した調味料液で煮て、缶詰にしたものである。
缶詰の牛肉はほとんど冷たいまま食べるので、脂身があると白く固まって口に入れても溶けない。しかし脂身のない部分を用いると肉質がぱさつく。

そこで筋の多い部分を加えると、筋のタンパク質コラーゲンは加熱によってゼラチンに変わり、柔らかくとろみのあるものになる。

大和煮に限らず牛肉を長く煮る料理(シチュー)、低温で食べる料理(コールドミート、コンビーフ)は、いずれも脂身のない筋の部分を用いている

参考文献 日本料理のコツ