栗の甘露煮や黒大豆を煮るときに砂糖を分けて入れる理由

栗の甘露煮や黒大豆を煮るときに砂糖を分けて入れる理由

甘露煮や煮豆には、同量近くかそれ以上の砂糖が加えてある。これだけの砂糖を一度に加えると、その砂糖が周囲の水と急速に結びつくため、栗や豆から水分を吸い出す形になってしまう。(梅酒を作るときに氷砂糖を使う理由

砂糖を数回に分けて加えると、汁の糖度がゆっくりと上昇し、材料からの急速な脱水は起こらず、汁の成分と材料の成分はゆっくりと交代していく。
もし、一度に加えたい時は加熱を始める前の汁に砂糖を入れて、一晩おくようにする。こうすれば温度が低いので交代は遅く、加熱前の組織は崩れにくいので、煮崩れやしわも起こりにくい。

参考文献 日本料理のコツ

 

梅酒を作るとき氷砂糖を使う理由

梅酒を作るとき氷砂糖を使う理由

梅酒は青梅に焼酎と氷砂糖を加えて作るが、溶けやすい粉砂糖を使うと砂糖濃度がすぐに上がって、梅から急激に水分を吸い出すため(浸透圧による)梅にしわが寄り、香りや味も十分には引き出せなくなってしまう。
氷砂糖は入れた直後はかたまりの状態で、何日もかかってゆっくりと焼酎にとけていくので、十分に梅の香りや味を引き出すことができる。

参考文献 日本料理のコツ

卵焼きに砂糖

卵焼きに砂糖

卵を加熱するとタンパク質が熱凝固する。この反応には水が必要である。
乾燥したタンパク質の熱変性は、水分を含む場合に比べて遅くなかなか進まない。

卵焼きを作るのに塩を入れると変性が促進され、凝固物は硬くなるが、砂糖は逆に水の働きを抑えて熱変性を遅らせ、凝固物を柔らかくする。このため、砂糖を入れた卵焼きが軽くふわっとする。


ここからは主観です
たまに卵焼きに砂糖を入れると腐りにくいという話を聞きますが、これは砂糖の持つ防腐性を利用したもの。ただし、ジャムみたいたっぷりの砂糖を入れれば効果があると思いますが、卵焼きにちょっと砂糖を入れただけでは関係ないので注意してください。

参考文献 日本料理のコツ