ホットコーヒーにガムシロップを入れない理由

ホットコーヒーにガムシロップを入れない理由

一般的にホットコーヒーにはコーヒーシュガー(グラニュー糖)を使い、アイスコーヒーにはガムシロップを使う。

【理由】
ガムシロップの主成分は果糖(フルクトース)であり、温度が低いほど甘くなる性質があるためである。
そのため、温度が高いホットコーヒーにガムシロップは使わない
一方、コーヒーシュガーは温度が低いと溶けにくため、アイスコーヒーには使わない。

参考文献 情報の料理科学×王道の調理科学

佃煮としぐれ煮の違い

佃煮としぐれ煮の違い

【佃煮(つくだに)】
江戸時代の初期に大阪の佃村の漁民が東京の小島に移住し、そこが佃島(現在の東京都中央区佃)と名付けられた。
その漁民が自家用に雑魚を溜(たまり)や塩で煮込み保存性の高いものを作ったのが始まり。

【時雨煮(しぐれに)】
三重県桑名市(くわなし)で開発され、もともとはハマグリのむき身にショウガを加えて醤油と砂糖で炊き上げた保存食。
現在は、ショウガを加えた佃煮全般を指すようになった。しぐれ煮の語源は、ハマグリの旬が時雨の季節(秋から初冬)だからという説が有力である。

参考文献 料理の科学 総合調理科学事典

ガラス転移温度について

ガラス転移温度について

ガラス状態の糖は、結晶の糖を溶かして、すばやく冷却することで作られる。
結晶を失った糖は、カラメルになる温度を超えない限り、冷却しても透明性を保つ

このとき温度が下がるにしたがって粘性が増していき、ついには流れなくなる。
この流れなくなった時点での糖はとても柔らかく、押すと変形するような柔軟性があるが、さらに冷却するとカチカチに固体化する。
この時の温度をガラス転移温度と呼んでいる。

糖の溶解温度(結晶が溶ける温度)とガラス転移温度(カチカチに固化する温度)の間の温度領域で綿菓子や飴細工の加工を行い、砂糖を引き延ばしたり、空気を吹き込んだりすることができる。

ガラス状態の糖の方が早く溶ける
糖の完全なる混合

参考文献 新しい「料理と科学」の世界