濃口醤油と薄口醤油の違い

日本では、多くの醤油が存在する。
JAS規格では「濃口」「薄口」「たまり」「再仕込み」「白」の5種類に分類されている。

窒素分が高いほどうま味(グルタミン酸やその他のアミノ酸)が多い。
エキス分とは、食塩を除くエキスの指標。

【濃口】
日本で製造されている8割以上が濃口醤油。最も一般的な醤油で、塩分濃度は16~17%、香りは醤油の中で最も強い。

【薄口】
関西地方でよく使われており、塩分の度は18~19%と濃口より高い。色も香りも控えめなので、素材の色合いや香りを生かしたい煮物などの調理に使われる

【たまり】
独特の香りがあり、色は濃く、とろみを持ち、うま味が強いのが特徴。照り焼きや佃煮に使用したり、寿司や刺身などを食べる際にも使用される。

【再仕込み】
色、味、香りがともに濃厚で寿司、刺身、冷奴などに使用される。

【白】
色は淡く、琥珀色(こはくいろ)の醤油。味も淡めですが、塩味と甘みは強く、特有の香りを持っている。この特性を生かして、お吸い物、茶碗蒸しなどの調理、漬物の加工などに使われる。


上記の事から分かる事は、
しっかりした香りが欲しい時は、濃口。
色を薄く仕上げたい時は、薄口。
照り焼きや角煮などは、濃度や粘度が高いたまり。
塩分を抑えたい時は、再仕込み。
非常に色を薄く仕上げたい時や隠し味には、白。
となる。
※ただし、そもそも味も香りも違うため、好みになる。

醤油の特性
薄口しょうゆの発色
薄口醤油の塩分濃度が高い理由


ここからは主観です。

よく、関西料理は色が薄く薄味と言われるが、実際の料理の塩分濃度は関東とあまり変わらないとされている。
これは、関西地方では薄口醤油がよく使用されるからと言われています。

なぜ、薄口醤油が使用されるかというと、昔から京の都は海から遠く新鮮な魚介類には恵まれなかった。
一方で近郊から京野菜、木の芽や山菜など季節感に溢れる野菜類が手に入る環境だったので、野菜の色や素材の味を楽しむため薄口醤油を使用した・・・・・と一説にはあるそうです。

関東では豚肉、関西では牛肉の理由

参考文献 おいしい料理には科学がある大事典 おいしさの科学味を良くする科学 料理のなんでも小辞典 調味料検定