ピザ生地と硬度

ピザ生地と硬度

ピザ生地に使う小麦粉(タンパク質)は、水に溶け込んでいるミネラル分(主にマグネシウムとカリウム)によって結びつきを強め、より強いグルテンを形成する。
つまり、硬度が高い水を使うほど硬い生地ができる

【硬度が低い水を使った場合】
●粘着性の強い生地ができる

【硬度が過度に高い水を使った場合】
●ガスの発生量を低め、酵母菌の活動を抑制し、より長時間の発酵を要する粘り強く硬いグルテン網目形成を生地ができる
●食感に違和感が出る


っで、実際にどれほどの影響があるのか?という点ですが、「ザ・フード・ラボ」からの紹介になります
●軟水  アクアフィーナ:10ppm以下
●軟水  ダサニ:約40ppm
●軟水  水道水(海外):約60ppm
●中硬水 ロケッタ:177ppm
●中硬水 サン・ベネデット:252ppm
●硬水  エビアン:370ppm
を使用しピザを作成

【結論】
エビアンで作られたピザは、他と比べパリッと仕上がっていたが全体として何かを明言できるほど差は見られなかった

硬度とお茶
洗いに使う水は井戸水がよい


ここからは主観です
上記の「硬度が過度に高い水」というのは、400ppm以上ぐらいの硬水と思われる。
本の紹介では「フランス硬度で5~20度」の水がピザに適しているとされている。(※フランス硬度の計算は日本と違う)
つまり、軟水~中硬水を使うとよい

参考文献 ピッサァ・ナポレターナの美味しさの科学 ザ・フード・ラド

乳化剤を使わずに乳化を安定させる

乳化剤を使わずに乳化を安定させる

乳化を安定させる場合、乳化剤以外にも別の方法があります。
デンプン、小麦粉、糊(のり)などの増粘剤を用いることで、乳化を安定させることができます。
これらは、乳化剤ではなく、水の粘性を高める働きがあります。

デンプンでとろみをつけた水のなかに油が分散すると、デンプンを溶かした水の連続相の高い粘性により、油の微粒子が動き回って合体するのを防げるため、油の微粒子が安定します。

例:スープ、ソース、グレイヴィーソース
これらをコーンスターチや小麦粉でとろみをつけた場合、なかに含まれる油脂によって安定した水中油滴型の乳化ができます。
水中油滴型のソースはクリーミーでなめらかだが、水が連続相なので油っぽさがない

また、安定した乳化の連続相が油か水かを見極めるのは難しく、電気伝導度を測定することで判断できる。酢(水)の連続相(それに少量の塩を加える)の乳化は低い電圧の電流を伝えやすく、油の連続相の乳化は出来んを伝えにくい。

参考文献 食の科学

ルーの炒め方によって、粘度が変わる

ルーの炒め方によって、粘度が変わる

【ルー】
クリームスープやソースなど、小麦粉を利用して粘りをつける料理に使われる。小麦粉中のでんぷんの働きを利用したもの。
ここでは、小麦粉をバターで炒めたものを指す。
ルーはバターを熱し同量から倍量の小麦粉を加え、攪拌(かくはん)しながら加熱するが、はじめはかたまったような状態のものが流れるような状態に変化する。


バターと小麦粉を同量使い、バターが溶け40℃になったところへ小麦粉を入れて各温度まで炒めたもの


上記のルーを使い牛乳に濃度を付ける(ホワイトソースを作る)場合、ルーの炒める温度によって粘度が変化する
●牛乳でルーをのばしたときの粘度が、ルーを炒めない場合より炒めた時の方が高くなる場合がある(加熱温度110℃以下)
→小麦粉にはアミラーゼ(デンプンを分解する酵素)が含まれており、ルーの加熱により働かなくなるため

牛乳でルーをのばしたときの粘度が、ルーを炒めることで緩くなる(加熱温度110度以上)
→油とともに加熱することによってでんぷん粒子の表面に変化が起こり、膨潤しにくくなるため
→でんぷんの分子鎖の一部が分解され、デキストリン化が起こっているための考えられる

【まとめ】
ルーを加熱する時
●加熱温度が110℃以下の場合、ルーをのばした時の粘度が上がる場合がある
●加熱温度が110℃以上の場合、加熱するほどルーをのばした時の粘度が下がる

煮たホワイトソースの方が粘りが弱い理由

参考文献 新訂調理科学

 

このように、
ルーのとろみは感覚ではなく、
デンプンと加熱条件によって決まります。

これはホワイトソースに限らず、
・とろみが出ない
・時間が経つとシャバシャバになる
・煮るほど粘りが弱くなる
といった失敗にも共通しています。

料理で起こる「なぜこうなる?」を、
調味料・油脂・デンプンの性質から整理した
初心者向けの辞書をまとめています。