煮豆と重曹について

煮豆と重曹について

大豆には「グリシニン」(グロブリン)とよばれるタンパク質が含まれています。
このたんぱく質は普通の水よりも食塩水(1%)やうすいアルカリ性の液(重曹水など0.2~0.3%)とけやすい性質をもっています。
その為、このような液につけておくと、食塩や重曹が豆の中までしみこんで、ある程度、タンパク質を溶かして組織をやわらかくします。
また、圧力鍋を使えば早く加熱することが可能です。

さらに、重曹はアルカリ性のため繊維を柔らかく膨潤(ぼうじゅん)させる作用もあります。
しかし、重曹を多く使いすぎると、味が悪くなるばかりか、ビタミンB1が失われてしまうので注意が必要です

また、硬水で豆を煮たとき軟化しにくいのは、水中のカルシウムイオンとペクチンが結びついて組織を硬くするため

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参考文献 「こつ」の科学 マギーキッチンサイエンス 総合調理科学事典 料理のなんでも小辞典

サツマイモは皮を厚くむいた方がよい

サツマイモは皮を厚くむいた方がよい

サツマイモを料理で使う場合、サツマイモの黄色を活かして調理したいです。
しかし、サツマイモ自体には、色を悪くするアクが多く含まれています。したがって、サツマイモを使ってきれいな黄色を出したいときには、アクの多い部分を取り除き、アク抜きをすることが必要になります。
皮を厚くむくのは、アクの多い部分を取り除く処置です。

サツマイモの色を悪くするアクには2つあります
●ヤラピン
●クロロゲン酸
これらの物質は空気に触れると黒色(褐変)になる性質がある
→サツマイモの表皮と内皮に多く含まれるため、5mm程度厚くむくことで取り除くことができる

参考文献 料理のなんでも小辞典

ぬか床の臭みの原因

ぬか床の臭みの原因

ぬかには各種の酵素が多く含まれている。これらの酵素は、ぬか漬けの床の熟成に効果があるとともに、漬け込んだ材料に対しても働きがある。
ぬかに含まれる酵素としては、リパーゼアミラーゼプロテアーゼ、セルラーゼなどがあり、これらがぬか自体の成分を分解し、うま味を出すとともに、乳酸菌の増殖に必要な栄養分を供給する

ぬかみそ漬けは、1日に少なくとも1回、夏など気温の高い時では1日に2~3回、床の底の方から上へかき混ぜ、全体に空気が入るようにする
これをしないと、※乳酸菌以外の腐敗菌である嫌気性(空気を嫌う)の酢酸菌(さくさんきん)や酪酸菌(らくさんきん)などが増殖して、腐ったような不快な臭いが強くなる。ときには虫さえわく結果になる。
※一般的に乳酸菌も嫌気性であるが、酪酸菌はそれ以上に酸素に非常に弱い。また、乳酸菌も増えすぎると酸味が強くなりすぎて「酸敗」と呼ばれる漬物の劣化が起こる

しかし、毎日床をかき混ぜることで、半好気性菌(ちょっと空気を好む)である乳酸菌のみの育成をうながし、嫌気性の酢酸菌、酪酸菌やその他の雑菌の繁殖を防ぐ。また、かき混ぜることで、床の温度をいつも一定に保つことができる。

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参考文献 調理事典 発酵の科学