エタノールの味

エタノールの味

飲料アルコールであるエタノール(エチルアルコール)の味は、濃度によってその味質に多少の差異があるものの、甘味と苦味の両方を含んだ複雑な味である。

理由として考えられるのは
①アルコールが甘味や苦味の受容体に結合している
→アルコールには、甘味と苦味の味がある
アルコールは脂溶性であるため、舌の上皮組織や味覚細胞の細胞膜を通過し、神経そのものを刺激している
→アルコールは、神経を直接刺激し、甘味と苦味があるように錯覚させている。

また、喉の奥にある味覚神経の方が、舌の前にある味覚神経より、エタノールの味に非常に反応する。
つまり、アルコールはのどごしで味わう
また、キレがよいといわれる酒は、その神経応答がさくっとなくなり、のどもちがよいと言われる酒は、長時間神経を活動させる。


ここからは主観です。

他の記事の知識と合わせて考えた場合、
●アルコール度数が高くて糖度が高い酒ほどのどもちがよく
●アルコール度数が低くて、糖度が低い酒ほどキレがよい
ということになる。

アルコールと果実の香り

参考文献 味のなんでも小辞典

ビールがだんだん苦くなる

ビールがだんだん苦くなる

ビールの最初の一杯は、特においしく感じる。
このとき、ビールの苦味はほとんど感じず、むしろ炭酸の刺激と合わさって爽快感を与える。
しかし、杯を重ねるにつれて一杯目のおいしさは無くなり、しだいに苦味が強く感じるようになる

【理由】
生体は複数の情報の中から、そのとき一番必要としている情報を選択的にキャッチし、一方で詳細な情報には目をつむるという仕組みを持っている。
そのため、ビールを感じる味も、体の状態によって変わる。
のどが渇いているとき、体には水分が欠乏して、水を欲している状態である。
このときビールを飲むと、のどにある水を感じる神経(水線維)が活動して脳に信号を送る。
のどの水線維は、水よりビールによって強く刺激される特徴がある。そのため、乾きが癒される度合いはビールの方が大きく、非常に美味しく感じる。
こんなときに苦味の情報は無視される

そして、のどの渇きが癒されてしまうと、ビールの苦味情報は、嫌な味の情報としてとらえられるようになり、しだいに苦味が増して感じるようになる。

疲労と苦味について
ビールの冷やし過ぎ
ビールは実は酸っぱい
ビールのドリンカビリティ
ビールの三度注ぎは苦味を抑制する

参考文献 味のなんでも小辞典

ビールの辛口とは?

ビールの辛口とは?

ビールの味を表現するのに「辛口」という言葉が使われる。
これは、トウガラシの「辛さ」とは違う味を指す。
もともとこの「辛口」は、日本酒の香りと味(香味)の表現に使われていた

日本酒は、
●濃厚な味で糖度の高いものを「甘口」
●飲み味のスッキリした糖度の低いものを「辛口」
と分類する。

ビールの辛口も、この日本酒の辛口からヒントを得て、日本人になじみのある具体的な味のイメージできる言葉として、キャッチコピーに使ったことが始まりとされている。
つまり、もともと外国生まれであるビールの味の表現は、本来、日本人にはなじみのない言葉が使われていたが、消費者には味のイメージが伝わらなかった。
そこで、メーカーが日本酒ですっきり飲みやすい味を意味するように使われていた「辛口」という言葉を表現に使うことで、意図した新しい味のイメージを定着させた

ワインの甘口と辛口
キレ、のどごしとは
エタノールの味

参考文献 味のなんでも小辞典