ジュースが凍りにくいのはなぜ?

ジュースが凍りにくいのはなぜ?

水は1気圧0℃になると凍って氷になります。しかし、南極海の海水は0℃以下になっても凍りません
水に塩や砂糖のような、不揮発性の溶質(物質)がとけた溶液の融点は0℃より低くなります。つまり、0℃よりさらに低くならないと凍らないのです。これを融点降下といいます。
氷に塩を混ぜると凝固点が下がる

また、このような溶液の沸点は100℃より高くなります。これを沸点上昇といいます。
塩や砂糖、酢を加えると沸点は変わるか?


融点降下について

物質が凍って結晶になるには、物質が三次元にわたって整然と積み上げられることを意味します。
例えばミカンを積み上げる場合、大きさの揃ったミカンだけなら、キチンと積み上げるのは簡単です。しかし、ミカンに1割リンゴが混じった状態ではどうでしょうか?
同じようにキチンと積むことができません。では、両方の山をゆすってみましょう。先に崩れるのは、リンゴ混じりの方です。
崩れやすい状態とは、液体なら溶けやすい状態に当たります。つまり、融点が低いのは不純物が混じった方です。

沸点上昇について

液体に不揮発性の溶質が混ざっていると、液体の表面(水面)に、決して空気中に飛び出すことのない分子が、部分的に蓋をする状態になります。
大気中に飛び出そうとする溶媒分子が、不揮発性の溶質を押しのけて飛び出すには、普段より大きいエネルギー(高温)が必要となります。つまり、沸点は高くなります。

参考文献 料理の科学

過冷却について

過冷却について

液体を冷却するとき、凝固点以下になっても個体にならない場合があります。この時の液体は過冷却されたといい、とくに液体をごみのないきれいな容器で静かに冷却するとき過冷却がおこりやすくなります。過冷却された液体中にその物質の小さい結晶を投入したり、衝撃を与えたりするとたちまち凝固がおこります。

ペットボトルに、保温カバーをかぶせゆっくりと冷やすと過冷却水を作ることができます。ただ、振動によって固まるので、冷凍庫の扉の開け閉めには気をつけないといけません。


どうも、絶対に成功するものではないようなので、中々実戦での提供は難しそうです。ただ、ネットで調べると過冷却冷凍庫が販売されており、日本酒などをお客さんの前でついで凍らせる演出なども可能なようです。
過冷却冷凍庫のサイト

参考文献 調理がわかる物理・化学の基礎知識

 

氷に塩を混ぜると凝固点が下がる

氷に塩を混ぜると凝固点が下がる

アイスクリームをつくるときに容器の外側を氷で囲んで冷却すると、0℃付近での冷却しかできませんが、塩類を寒剤として用いるとそれより低温度が得られ、効率よく冷却できます。
食塩33gと氷100gの割合でつくると、凝固温度が-21℃となります。


イメージとして分かりやすい例としては、オレンジジュースを凍らす場合です。

①まず水分が凍り、中心に濃いオレンジのシロップ液が残る。(この時点で0℃)

②さらに冷却を続けると、シロップの部分も凍る(シロップの部分は氷点下より低い温度で凍る)

つまり、水に何か混ざった溶液は、凝固点が下がる

参考文献 調理が分かる物理・化学の基礎知識