石けんが油汚れを取る理由

石けんが油汚れを取る理由

洗濯用洗剤と細菌

(b)の石けんを見てみると、親水基(水とくっつく)と疎水鎖(水を嫌い油とくっつく)に分かれている。

乳化などで聞くレシチンは、学術的にはホスファチジルコリンとよび、生体膜を構成する主要な脂質の一つである。
化学式が(b)となっており、CとHからなる長い部分がリン酸(ホスファチジル基)とアンモニウムからなる部分(コリン基)が親水基である。

石けんが油汚れを取るのは、多数の石けん分子が疎水鎖部分に油汚れを取り込み、親水基を水に面するように向けるため、油汚れを石けん分子に包み込んだ形で洗い流せるためである。

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マヨネーズをつくる時、油を多く入れるとかたくなり、酢を入れるとゆるむ理由

参考文献 味覚を科学する

 

大腸菌の好き嫌い

大腸菌の好き嫌い

人間の食品に対する好き嫌いは、本質的に生存のために存在する。
その傾向は、単細胞生物レベルでは、もっと端的に現れる。

大腸菌などの微生物やアメーバなど原生動物では、走化性という現象が知られている。
これはある特定の化学物質に対して周りに集まったり、それから逃げたりする現象である。

大腸菌の場合、うま味を持つアミノ酸や甘味物質には正の走化性(集まる)を示し、逆に酸味や苦味の強い物質には負の走化性(離れる)を示す。
うま味をもつアミノ酸や甘味をもつ糖類などは、生物にとって栄養源であるからである。

参考文献 味覚を科学する

「固い」感触

「固い」感触

「ざらついた」感触

ある実験では、固さと柔らかさの触感実験を行った。

被験者には、柔らかい毛布の切れ端と、固い積み木を触ってもらう。
その後、わざと状況を曖昧にした会話を読んでもらう。
上司と部下の会話となっており、部下がどのような人か評価してもらう。

積み木を触った人は毛布に触った人よりも、部下を頑固で厳格な人と評する率が高かった。
この結果は、「固い」という言葉で頑固で冷静な性格を表す比喩表現と一致する。

たまたま何かに触れたというだけで、人の印象や人間関係の在り方に影響が及ぶことがある。

皿が重いとおいしく感じる

参考文献 触れることの科学