葛粉(くずこ)、片栗粉、浮き粉

葛粉(くずこ)、片栗粉、浮き粉

【葛粉(くずこ)】
葛はつる性の木で長さが10mに達する。地下に長さ1.5m、太さ20cmに達する巨大な根をつくり、デンプンを貯蔵する。
現在は葛の木が少なくなり、本物の葛粉は高価になり、多くの市販遺品はジャガイモやトウモロコシのデンプンを利用する。
例:葛切り・・・葛粉を水溶きし、加熱して平たく固め、麺状に切った夏のお菓子

 
葛の画像 ウィキペディアより     葛切りの画像 ウィキペディアより

【片栗粉(かたくりこ)】
美しい花が咲くカタクリ草の地下にある茎(くき)から採るデンプンだが、非常に量が少ないため高価になる
そのため市販の片栗粉は全てジャガイモなどのデンプンとなる。

カタクリ草の画像 ウィキペディアより

【浮き粉(うきこ)】
小麦粉からグルテンを麩の材料として取り除いた残りを精製したもの。
成分はデンプンのため、片栗粉と似ている。

【ワラビ粉】
ワラビの地下にある茎から採るデンプン。
わらび餅は、一部の有名な菓子屋さん以外はジャガイモのデンプンを利用している。

ワラビの画像 ウィキペディアより

【コンニャク粉】
コンニャクイモ(球根)から採るデンプン。

コンニャクの画像 ウィキペディアより

デンプンの糊化と老化
サフランとターメリック

参考文献 食品の科学

そうめんと厄(やく)

そうめんと厄(やく)

そうめんは、梅雨の時期を超すとコシが強くなり味を良くする

【理由】
そうめんは乾麺にする過程で、麺同士がくっつかないように表面に植物油を塗る
植物油を塗った乾麺は、保管中に小麦粉の中にある酵素の働きによって、植物油の不飽和脂肪酸が分解され、アルデヒド(有機化合物)が生成される。
アルデヒド(ヘキサナール)がグルテンと結合して、グルテン構造が補強されるため、歯ごたえが強くなる。

【まとめ】
そうめんに塗った植物油

小麦粉の中に含まれる酵素 + 水分(梅雨の時期の湿度) + 温度(梅雨の時期の気温)

グルテンを補強(コシが強くなる) + でんぷんの一部は糖類になる + タンパク質は分解してアミノ酸になる

コシが強くなり、味が良くなる(塗った油や小麦粉に含まれる脂肪のにおいがとれる)
ゆで麺を冷水で洗う

 

このグルテン構造が補強される現象を厄(やく)と呼ぶ
以前は管理が悪いと、この時そうめんが腐ったので厄(やく)と呼ばれるようになった。


また、そうめんは冬場に製造して2年間保管したものを「古物(ひねもの)」、3年間保管したのもを「大古物(おおひねもの)」と呼んで付加価値をつけて販売している。
ただし、植物油は不飽和脂肪酸が多いため、品質劣化も起こりやすいので注意が必要。

参考文献 麺の科学 調理事典

そうめんに塩が入っている理由

そうめんに塩が入っている理由

そうめんのゆで汁は塩辛い

そうめんやうどんには生で約1.5%、乾燥品では約3%の食塩が含まれる。

【理由】
●そうめんは麺を細くのばすので、切れないようにめ
塩を入れると粘弾性が強くなる

●乾燥時に小麦粉中の酵素が働いて、柔らかくなり切れるのを防ぐ
塩には酵素活性抑制効果がある

世界の麺類

参考文献 調理事典