乳化すると、どれぐらい味が丸くなるか?

乳化すると、どれぐらい味が丸くなるか?

濃度が違う二つの液を作り、その味の差を判断できるかどうか調べる

【塩味の場合】
●食塩水の場合、5%の濃度の差を判別できる
●水と同量の油を合わせ、乳化剤を加え乳化させた場合、食塩水の濃度差は10%の差がないと判別できない
塩味を包み込んで、直接舌に味の刺激を与えにくくするため

【甘味】
●乳化したものと乳化しないものにあまり味の差がみられない

【酸味】
●乳化したものと乳化しないものにあまり味の差がみられない

天然の乳化剤

参考文献 「料理の雑学」ものしり事典

煮物に油

煮物に油

●ナスをあらかじめ油で炒めておいてから煮る
●ナスを煮てから油を加える

上記の料理工程を比べた場合、「ナスをあらかじめ油で炒めておいてから煮る」方が、味がマイルドになる。

【理由】
これは、油が乳化していることが原因である。
大抵の食べ物には油を乳化する材料がいくつか含まれており、油を使って調理すると、多くの場合、味が丸くなる。
乳化させるには、かきまわすとか煮るなどの刺激が必要になるため、先に油で炒めておいた方が乳化が進む

ナスを煮るとき、あらかじめ油で揚げたり炒めたりする理由

参考文献 「料理の雑学」ものしり事典

ルーの炒め方によって、粘度が変わる

ルーの炒め方によって、粘度が変わる

【ルー】
クリームスープやソースなど、小麦粉を利用して粘りをつける料理に使われる。小麦粉中のでんぷんの働きを利用したもの。
ここでは、小麦粉をバターで炒めたものを指す。
ルーはバターを熱し同量から倍量の小麦粉を加え、攪拌(かくはん)しながら加熱するが、はじめはかたまったような状態のものが流れるような状態に変化する。


バターと小麦粉を同量使い、バターが溶け40℃になったところへ小麦粉を入れて各温度まで炒めたもの


上記のルーを使い牛乳に濃度を付ける(ホワイトソースを作る)場合、ルーの炒める温度によって粘度が変化する
●牛乳でルーをのばしたときの粘度が、ルーを炒めない場合より炒めた時の方が高くなる場合がある(加熱温度110℃以下)
→小麦粉にはアミラーゼ(デンプンを分解する酵素)が含まれており、ルーの加熱により働かなくなるため

牛乳でルーをのばしたときの粘度が、ルーを炒めることで緩くなる(加熱温度110度以上)
→油とともに加熱することによってでんぷん粒子の表面に変化が起こり、膨潤しにくくなるため
→でんぷんの分子鎖の一部が分解され、デキストリン化が起こっているための考えられる

【まとめ】
ルーを加熱する時
●加熱温度が110℃以下の場合、ルーをのばした時の粘度が上がる場合がある
●加熱温度が110℃以上の場合、加熱するほどルーをのばした時の粘度が下がる

参考文献 新訂調理科学