タイの姿焼き

タイの姿焼き

鯛(タイ)ぐらいの大きさの場合、一尾が大きいため振り塩では均一に塩が回りにくい。
そこで、海水ぐらいの塩分濃度(3%)の塩水に1~1時間30分ほど漬ける。これを立塩(たてじお)と呼ぶ。
このとき、昆布を入れるとうま味が増しておいしい。

また、立塩に付ける前に、表面に「針打ち」をする。表裏とも、金串で皮にプツプツと細かく穴をあける。
これにより、塩が回りやすくなり、焼いた時に皮が膨らんでその部分だけ焦げるのを防ぐ。
針打ちは、輪切りにしたダイコンやニンジンに細い串を10~15本ほど刺して剣山のようにすると均一に手早く作業ができる。

塩水に漬けておいたタイは、引き揚げてから2~3時間は冷蔵庫において、余分な水分を抜いてから焼く。

姿焼きの焼き加減を確認する方法

参考文献 日本料理のコツ

化粧塩

化粧塩

魚の姿焼きには、たいていひれに化粧塩が用いられる。
塩をせずに焼くと、500~600℃になり真っ黒に焦げてしまうが、塩を付けておけば形のまま残り、姿が良い。
尾びれだけでなく、腹びれ、胸びれ、背びれにも塩を付けるとよい。
しかし、胸びれと尾びれは火のほうに垂れ下がって焦げやすくなるので、アルミホイルで包む方法もある

塩はあらかじめ炒って水分を飛ばし、サラサラにしておくと、きれいに付く。
ひらが乾いている場合、水をあてて湿らせれば乾いた塩がつきやすい。

しかし、アユや小魚の場合は、ヒレも食べるので、化粧塩すると塩辛くなってしまう。

塩の特性

参考文献 日本料理のコツ