味噌汁に煮干しダシを使う理由

味噌汁に煮干しダシを使う理由

味噌汁に用いられるダシは煮干しのダシが一般的です。
原料が魚という点では【煮干し】と【カツオ節】は同じで、うま味成分の主体はイノシン酸です

ただし、うま味成分は同じでも、製造方法の違いからカツオ節には特有の香りがあるため、味噌の風味を味わう味噌汁には、強い香りを持たない煮干しのダシがよく使われます。

また、煮干しは状態によって生臭みをもつ場合もあります。
味噌には魚の生臭みを消す作用があるため、味噌汁は煮干しのダシのうま味を味わうのに、都合の良い調理方法となっている

一方で昆布ダシの場合、うま味成分がグルタミン酸になります。味噌のうま味もグルタミン酸のため、味の相乗効果が起こらない。

【まとめ】
●カツオダシは、香りが強いため味噌の風味を損なう場合がある(※カツオ節と味噌の香りを楽しむ場合もある)
●昆布ダシは、グルタミン酸のため味の相乗効果がイノシン酸ほど起こらない
●煮干しダシは、香りが少なくイノシン酸のため味の相乗効果が起こる。加えて、味噌には煮干しの生臭みを消す作用がある

煮干しダシは水出しする理由
味噌汁の煮返しについて

参考文献 料理のなんでも小辞典

発酵食品と微生物

発酵食品と微生物

乳酸菌について
酢酸菌について
酪酸菌について
納豆菌について

発酵食品 細菌(バクテリア) 酵母菌(イースト) カビ(モールド)
醤油 乳酸菌 醤油酵母 醤油麹菌
味噌 乳酸菌 味噌酵母 黄麹菌
日本酒 (乳酸菌) 清酒酵母 黄麹菌
焼酎 焼酎酵母 黒麹菌・白麹菌
醸造酢 乳酸菌・酢酸菌 醸造用酵母
ぬか漬け 乳酸菌・酪酸菌 産膜酵母
かつお節 カツオブシカビ
納豆 納豆菌
ビール ビール酵母
ワイン (乳酸菌) ワイン酵母
パン パン酵母
ヨーグルト 乳酸菌
チーズ 乳酸菌
ブルーチーズ 乳酸菌 アオカビ
キムチ 乳酸菌

ここからは主観です
例えば醤油を作る場合、乳酸菌、醤油酵母、醤油麹菌と様々な微生物(細菌、酵母菌、カビ)が使われています
昔は、空気中(蔵の中)に生息している菌によって発酵をおこなっていたが、現在は管理・培養された菌が添加されているようです
しかし、昔ながらのつくりを続けている蔵では、木桶や柱や天井に乳酸菌や酵母菌が住み着いて空気中にただよっており、それを利用して発酵させているようです

ちなみに、醤油のPhが低い理由は、乳酸発酵しているため

参考文献 発酵検定 キッコーマンホームぺージ

味噌汁の煮返しについて

味噌汁の煮返しについて

味噌汁を煮立てたり煮返したりすると、味噌の粒子がお互いに結合し大きな粒子になります
このとき、うま味成分なども吸着する。
その結果、味噌汁の口当たりがざらっぽくなるとともに、うま味の少ない(感じにくい)味噌汁となる

また、香りが抜けてしまうのも、煮立てない理由の一つである

味噌を加えて煮物を作る時は、先に材料にダシの味など十分にしみ込ませておかないと、ダシの美味しい成分が味噌のほうへ吸着されてしまい材料にうま味がつかない

味噌汁の具の水分が多くてもあまり味が変わらない理由

参考文献 調理事典