冷凍したら食感が変わる?

残った料理を冷凍したら不味くなる場合がある。
この要因は色々ありるが、今回はその内の一つを紹介する。

食品中の水分は多くの場合、塩類、糖類、その他を溶かしこんでいるためその凍結点はおおよそ-1~-5℃程度となる。この温度幅を最大氷結晶生成帯といい、この間に食品中の大部分の水が凍結し、大きい氷結晶生成がなされる。
一般的には、30分以内に最大氷結晶生成帯を通過する場合を急速凍結と呼び、これ以上かけて通過場合を緩慢凍結かんまんとうけつと呼ぶ。

緩慢凍結(-1~-5℃を30分以上かけて凍結する)場合、氷結晶が大きく成長し細胞膜や細胞壁に穴が開くことで、組織破壊がおこり食感の変化や解凍時にドリップ発生などの品質低下が発生する
そのため、品質低下を抑えるにはラップなどに広げ薄くすることで素早く冷凍するなどの工夫が必要である。

冷凍焼けとは?
高野豆腐のタンパク質の変性
凍りコンニャクと炭水化物
魚と冷凍


ここからは主観です。
以前TVで野菜を茹でなくても冷凍すれば柔らかくなると言われていました。これは、冷凍すことで組織破壊をおこし柔らかくするというテクニックだそうですが、茹でて柔らかくするのと冷凍で細胞を破壊して柔らかくするのは、食感が全く違いますので注意してください。(※凍らして柔らかくするのが悪いと言っているわけではありません)

 参考文献 総合調理科学事典 マギーキッチンサイエンス