味噌汁の具の水分が多くてもあまり味が変わらない理由

味噌汁の具の水分が多くてもあまり味が変わらない理由

味噌汁を作るとき、色々な具材を入れると思います。

例えば、豆腐など水分量が多い食材を味噌汁に入れても、味噌汁の味が薄くなったと感じることは少ないと思います。

味噌汁は、味噌が汁に溶けているわけではなく、実は大きな粒子が単に分散浮遊しているだけ。そのため、時間が経つと鍋底や椀に沈んでくる。溶けているのは主にアミノ酸分子量の小さいペプチド、いろいろな有機酸、糖類である。
こういった物質が汁の中に共存すると、緩衝能(かんしょうのう)という働きが生まれる。
緩衝能のある液体は、アルカリ性や酸性など加えてもその性質が変わりにくい。また、濃度が多少変わっても、その性質が変わりにくいので豆腐のような水分が多い具でも、イモのように水分が出にくい具でも、同じような味噌の味わいとなる。

味噌の特性

参考文献 日本料理のコツ

 

体積と重量について

体積と重量について

料理の基本知識としては

小さじは5㎖
大さじは15㎖
1カップは200㎖
となっている。

水200㎖は200gだが、牛乳200㎖は210gとなっている。
このように、体積と重量は必ずしも一致しない

商品名 小さじ(5㎖) 大さじ(15㎖) 1カップ(200㎖)
水・酒・酢 5 15 200
しょうゆ・みりん 6 18 230
みそ 6 18 230
食塩・精製塩 6 18 240
並塩(あら塩・天然塩) 5 15 180
砂糖(上白糖) 3 9 130
グラニュー糖 4 12 180
はちみつ・メープルシロップ 7 21 280
牛乳 5 15 210
ジャム 7 21 250
ウスターソース 6 18 240
4 12 180
バター 4 12 180
マヨネーズ 4 12 190
生クリーム 5 15 200
小麦粉(薄力粉) 3 9 110
小麦粉(強力粉) 3 9 110
片栗粉 3 9 130
コーンスターチ 2 6 100
ベーキングパウダー 4 12 150
重曹 4 12 190
クエン酸 3 9
カレー粉 2 6
粉ゼラチン 3 9
粉寒天 1 3
アガー 2 6

上表の通り、必ずしも体積と重量は一致しない。

料理を大量に作る時には、気を付けなければいけない。


「ひとつまみ」は、親指、人差し指、中指の3本で一度につまんだ量(小さじ1/4)
「少々」は、親指と人差し指で一度につまんだ量(小さじ1/8)

食品をゆでると浮いてくる理由
オンスとポンド
小麦粉を量るとき「ふるう」

参考文献 料理のなるほど実験室 大人の教養博識雑学2000

味噌の特性

味噌の特性

味噌は、調味以外にも以下のような働きがある。

緩衝能かんしょうのう があり、入れる材料によって大きくpHが変化することがなく、味が変化しにくい

②魚や肉などのメチルアミンや不飽和脂肪酸の不快なにおいをマスキングする

③味噌に漬け込むことで味噌の中のプロテアーゼなどにより肉や魚の肉質を柔らかくする

④酸性(pH5.0~4.8)を示すので、緑色野菜のクロロフィルが退色する


②③については、ぼたん(しし)鍋、西京漬け(味噌漬けにした魚は焦げやすいので注意)

④については、味噌汁などにほうれん草を入れる場合、60℃以下であれば緑黄色野菜(ゆでたもの)を入れても色はほとんど変わらない
発酵食品と微生物


ここからは主観です。

味噌には大まかに2種類の使い方がある。

味噌本来の風味を楽しむ
味噌汁は加熱しすぎると、コロイド粒子がうま味成分を吸着しながら大きく結合し、香り、味、舌触りが変化する。(基本的には、好ましくない)つまり、調理の最後の方で使用する。(味噌汁に味噌を加えたら火を止める理由

臭みを取ったり、肉を柔らかくする
味噌煮など、生臭みを消すために味噌を用いる場合、加熱の最初から味噌を加える必要がある。したがって、風味が減るためあっさりした白味噌より、どちらかといえば味や香りの濃い豆味噌(たとえば八丁味噌)や麦味噌(仙台、信州味噌)が好まれる。

参考文献 タケヤみそ公式ホームページ 創業料理科学事典 NEW調理と理論 「こつ」の科学 おいしい料理には科学がある理由