お茶を淹れたときと、沸騰させたときの香りの違い

食材に含まれる香り成分は、脂溶性が多い
しかし、水溶性のものもあり、多くの食品は両方の香気成分を持っている。

お茶の抽出とは、茶葉に含まれている味成分と香り成分が水に移ることを指す
香りについては、水溶性の香り成分は水に溶けるが、脂溶性の香り成分は水に溶けず揮発しやすい

つまり、お茶を淹れた瞬間の香りは、水に溶けないで揮発した香り成分を感じ取っている。
一方で、水に溶けた香り成分は、そのままでは揮発しにくいが、口の中に入れたときの衝撃で、口の中で揮発する
また、煮沸(しゃふつ)すると、水に溶けている香り成分も揮発するが、溶解性が高い香り成分はそのまま残る。
それぞれの香り成分は異なるため、沸騰させたときの香りは、最初の香りと違う。


ここからは主観です。
食品の香りは、一般的に何種類もの香り成分が合わさって形成されています。
そのため、各成分は揮発しやすいものやしにくいもの、水に溶けやすいものや溶けにくいものなど、それぞれ違う特徴があります。
結果、調理工程で香りが変化していく。

参考文献 味・香り「こつ」の科学