カニを茹でると味が変わる?

カニ肉は、水分を除くとほとんどがタンパク質である。
純粋なタンパク質には味がないとされているが、タンパク質が分解するとアミノ酸になり味を感じる
タンパク質分解酵素が働いていない、生のカニに味を感じる理由は、細胞の表面ににじみ出ているアミノ酸の味を感じているため。
このように、タンパク質を構成しないアミノ酸を「遊離アミノ酸」といって、細胞内にアミノ酸単体で存在する。

カニを茹でると、筋繊維タンパク質が変性細胞が壊れることで、細胞内に含まれるアミノ酸がエキス成分として流出する。
このアミノ酸の味を感じることで、おいしいと感じられる。
さらに、蒸した場合、エキス成分が茹で汁に流出することがなく、ある程度身にとどまるため、より強く味を感じる。

遊離グルタミン酸
エビの熱処理

参考文献 味・香り「こつ」の科学