寒天の離水

寒天離水を減らす方法は以下の通り

寒天濃度は高いほど離水しにくい
②寒天液の加熱時間が長いほど離水しにくい
砂糖の添加量が多いほど離水しにくい(60%以上なら離水しない)
④型に入れて置く時間が長いほど離水しにくい
⑤温度が低いほど離水しにくい
寒天は炭水化物のため、酸と一緒に加熱すると分解する
→みかん果汁などと一緒に加熱すると、寒天が分解し凝固性がなくなる
●加熱した寒天液を少し冷ましてから加えると凝固する

【理由】
寒天ゼリーの大部分は水できているが、ゼリーの組織の一部となっている水分はそれほど多くなく、大部分は自由に動ける遊離水として存在している。
寒天よせでは、組織のようにととのった状態になっている。遊離水は、その網の目の骨組みの隙間にたまっている。(脱脂綿に水をいっぱい吸った状態と同じ)
しかし、この組織上の骨組みは時間とともに段々収縮してくる。その結果、脱脂綿の水を絞るのと同じ理屈で、網の目の隙間にたまっていた水分が、外へ絞りだされる。
また、温度が高くなると、網の目の結びつきが弱くなるため、余分な水を支えられなくなって離水が起こる。

ゼラチンゼリーとパイナップル
寒天、カラーギナン、ゼラチン

参考文献 調理科学 調理事典 「料理の雑学」ものしり事典