ストックを作る時に材料をオーブンで加熱する理由

伝統的なストックの材料は、肉(魚)、骨、野菜となっています。
この時、
●材料を生のまま抽出する
●オーブンでローストしてから抽出する
などの方法があります。

【材料を煮る前にオーブンでローストする場合】
アデノシン三リン酸(ATP) → 不揮発性の核酸成分
タンパク質 → 不揮発性のペプチド(タンパク質の小さな断片)+小さなアミノ酸
玉ねぎやニンジン → 不揮発性

これらは不揮発性のため、においは感じられないが、どれも水に溶けるので、ストックの中に抽出され、味は感じられる。
●「核酸成分」と「ペプチドやアミノ酸」が組み合わさると、濃厚なうま味が力強く感じられる
●糖とグリシンというアミノ酸により甘味を感じられる

一方で、揮発性の匂いでは、メイラード反応により、とても香ばしいにおい分子が作り出される。

【まとめ】
スープストックを作る場合に、材料をオーブンでローストすると、香ばしい香り以外に、不揮発性のうま味や甘味が生成される

スープストックの加熱と香り
肉の種類と香気成分の種類

参考文献 食の科学