「丸前角向」とは

「曲物(まげもの)」とは、スギやヒノキなどの薄く削り取った材を曲げ、合わせ目を樺(かば)や桜の皮などで綴(と)じて作った容器。


曲物

この時、丸い容器なら綴じ目を前、四角い容器なら綴じ目を後ろにして置くのが正しいとされている。
つまり、丸なら前向き、四角は向こう向き丸前角向(まるまえかくむこう)」となっている。
ちなみに、八角形や多角形の器は丸と同様に、綴じ目を前向きに置くのが正しい。

 

一方で神様のお供えで三方(さんぽう)を使う場合、向きが逆になる。

三方

これは、神様から見て四角の継ぎ目が向こう側になるため。

器の正面について


ここからは主観です。

そもそもなぜ「丸前角向」に置くのかネットで調べてみたところ、陰陽五行の考え方から物の形にも陰と陽があるためだそうです。
駅弁などに曲物が使われている場合があるので、確認するとよい。

参考文献 ホントは知らない日本料理の常識・非常識