同じ野菜でも、茹でたものと蒸したもので味が変わる

野菜の加熱目的は、細胞壁どうしの接着剤であるペクチンを90℃以上に加熱して溶かすことで、柔らかくすることです。

加熱によっておこる事
●分解酵素などが失活する。
細胞にある空気や水分が出ていくため、なめらかになりツヤがでて色鮮やかになる

野菜を加熱すると細胞が壊れ、滲出液(しんしゅつえき)が出てくる。
この液には、野菜の種類によっては糖が多く含まれている。
蒸した場合は、それが細胞のまわりに保たれるため、生のときより甘く感じる
茹でた場合は、茹で汁に滲出液が流出してしまうので、生のときより甘味を弱く感じる。ただし、野菜にはポリフェノールなどの苦味成分も含まれているため、それを取り除きたい場合には、ゆで加熱が適している。

参考文献 味・香り「こつ」の科学