ビールのドリンカビリティ

ドリンカビリティとは、「もう一杯飲みたい欲求の強さ」を示す言葉で、物理的に喉の渇きを潤すだけでなく、いかに飲み飽きず、飲み続けるかを表す。

●胃からの輸送速度はビールの銘柄によって異なり、ビールの胃から排出が速いほど体外への排出も速くたくさん飲める
→アルコールの中でも特にビールは利尿作用は強く、飲んだ量の約1.5倍の水分を排泄させる
◇さらに麦芽やホップの使用量の多いビールは、カリウムやホップ成分の含有量が多く、利尿作用が高くなるためドリンカビリティを高めると考えられる
→逆に水はビールほど利尿作用が無いため、ドリンカビリティは低くなる


ここから先は研究中の話です

【5感の影響】
ビールの香り、味、温度、テクスチャー(食感)が影響する。
新鮮なビールはドリンカビリティが高く、古くなって劣化したビールは飲み続けれない。
古いビールだと、胃の幽門(出口)が大きく開かず、排出速度が遅くなってドリンカビリティが低くなるとされている。

 

【知覚の影響】
雰囲気やビールのブランド、商品イメージなどはドリンカビリティに影響する。
有名なビアホールで仲間と飲む時などは、ドリンカビリティが高くなる。
感情と味

 

【摂取後の影響】
緒に取るつまみや体調によって、胃の膨張具合や胃からの送速度が異なり、ドリンカビリティに影響する。

《水》
●胃では殆ど吸収されず、腸で吸収される

《ビール》
●胃から吸収が始まり、腸においても吸収のスピードが速い
炭酸ガスは胃壁を刺激して胃液の分泌を促す
苦味は胃の消化を活発にする作用がある

結果、水よりビールの方がドリンカビリティが高いと考えられる
また、ビールの脂肪酸が高いほど胃からの輸送速度が減少するとされており、不快臭やアミノ酸の有無、浸透圧などビールの種類によってドリンカビリティが変化する

 

【吸収後の影響】
血中アルコール濃度が上がれば、ドリンカビリティは低下する。
つまり、酔うほど飲みたくなくなる


ここからは主観です
アメリカの研究では
●炭酸ガス濃度が高い
●香味が淡い
ほど、ドリンカビリティは高いとされており、ドリンカビリティの高いビールは、代謝が速く感じられ、多少多く飲んでも胃が張らないとされている。

ノンアルコールドリンクを料理に合わせる
大手ビールメーカーの味データ
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参考文献 ビールの科学