人間は、聞いている音によって味覚が影響される。
実験では、「金管楽器の低音域の音楽」と「ピアノによる高音域の音楽」を聴きながら料理を食べてもらう。
結果は、高い音を聴いたときには料理が甘く感じ、低い音を聴いたときには苦く感じた。
これらの理由として考えられるのは
①経験からの学び
②ゆるやかな共感覚
③感情のつながり
④口の形と音
となっている。
①では、アイスクリーム店や遊園地などのテーマパークなどで高音域の音楽と甘味が経験によって繋がったと考えられる。
②では、共感覚とは、ある感覚で認識したものを別の感覚でも認識する現象である。約4%の人が高レベルの共感覚を持つとされ、何かをある感覚で認知したとき、それとは別の感覚としても認識されるというもの。ここでは、高音域の音楽を聴いたら緩やかに甘味として認識されると考えられている。
③では、感情のつながりがあり、低い音は後ろ向きなメッセージや感情、高い音は前向きな感情を伝えることが多い。感情と味
④では、音と味わっているときの口の動きが一致するからとされている。苦いものを食べたとき、人間の表情は本能的に「口の中のものを出す」か「それ以上入ってこないように」する。つまり、舌を出すか、口をすぼめるその表情をしているときは、舌が低い位置にある。この状態で音を出そうとすれば低い音になる。(うぇー・・など)逆に、甘いものを食べて笑顔になると、舌は高い位置にあり、この状態で音を出すと高い音になる。つまり、低い音と苦み、高い音と甘味が生物学的につながりがある。
ここからは主観です。
私個人が思うのは、音の高さよりも聞いている人間が心地よいかかどうかが味に関係すると思われる。
つまり、低音の音が好きでリラックスできる人は、低音の音楽の方が料理が美味しく感じると考えられる。