久しぶりに酒を飲むと弱くなる理由

久しぶりに酒を飲むと弱くなる場合がある。
酒に強いかどうかは、アセトアルデヒド分解能力で決まる部分が大きい。

①酒を飲むと、アルコール(エタノール)は胃や小腸で吸収される。
②その後、主に肝臓で分解される。
③アルコールが代謝され、アセトアルデヒド(人体に有害)になる。
④アセトアルデヒドが代謝され、酢酸(人体に無害)になる。

アルコールが分解されるプロセスで個人差が大きいのが④のプロセスで、この分解能力の低い人は、それだけ長い時間体内にアセトアルデヒドがとどまることになり、顔が赤くなったり、吐き気がしたりする。

ここで、アルコールが酢酸になるまでのプロセスは、大きく2つの経路がある
①アルコール脱水酵素とアルデヒド脱水酵素
②ミクロゾーム・エタノール酸化酵素系(MEOS)

アルコールに弱い人は、①の働きが弱い傾向にある。しかし、アルコールを飲み続けると②の酵素に誘導されて、アルコールの代謝に使われるようになり、酒に強くなる。
本来、②のMEOS代謝経路は、薬をはじめとする「異物」を分解するためのもの。MEOSは肝臓に多くある酵素群で、薬だけでなくエタノールにも作用する。
酒を飲まなくなると、②の経路の誘導が弱くなるため結果、酒が弱くなる。

【まとめ】
もともと遺伝的に酒の強い人は、酒をしばらく飲まなくても弱くはならない。しかし酒を飲んで強くなった人は、しばらく飲まないと分解経路の誘導が弱くなるため、酒に弱くなる。


ここからは主観です
薬を飲む場合、アルコールは控えてくださいというものがある。これは、アルコールと薬を一緒に飲むとMEOSの代謝経路を競合し、酵素の取り合いになるためである。同じ例で、薬とグレープフルーツを一緒に食べてはいけないというのがある。

参考文献 飲酒の科学