タンパク質を加熱で緩ます

タンパク質を加熱で緩ます

【タンパク質を加熱すると緩む理由】
タンパク質は折りたたまれた三次構造を持っている。
加熱することで、分子全体の熱運動(振動・回転運動)が激しくなる。
すると、弱い結合が次々と切断される
立体構造を保てなくなり、折りたたまれた状態がほぐれて「変性状態」へ移行する。
この過程をタンパク質の熱変性と呼ぶ。

つまり、「緩んで広がる」イメージとなっている。

【加熱したタンパク質が固くなる理由】
緩くなったタンパク質が「再結合して縮む」
ほどけた状態のタンパク質は、疎水性部分や –SH 基など反応性の高い部位が露出する。
それらが互いにくっつき合い、凝集して新しいネットワークを作る
このとき分子同士が近づき、水が押し出されるため、「見た目には縮んだ」ように感じる。

豆腐や卵焼きが「加熱で硬く小さくなる」のは、この二段階目の現象である。

豆腐を茹でると美味しくなる

参考文献 食品タンパク質科学の基本文献

牛肉の種類

牛肉の種類

【テンダーロイン】
触感・・・脂肪が少ない。きわめてやわらかいヒレを含む。
風味・・・脂肪が少ないので、柔らかさが特徴。
料理法・・結合組織や脂肪が少ないので、パサつかないように調理する。ミディアム以上には焼かない

【サーロイン】
触感・・・やわらかなトップサーロインは、軽く霜降りしている。ボトムサーロインは、霜降りが多く、あまり柔らかくない。
風味・・・みずみずしい脂肪のおかげで風味が豊ゆたか。
料理法・・短時間で、ミディアムレアかミディアムに焼く

【Tボーン】
触感・・・やわらかいヒレと、しっかり霜降りしたサーロインが半々になっているので、とても味わい深い。
風味・・・背骨を含むので風味が増す。
料理法・・フライパンかグリルで、レアかミディアム・レアに焼く

【リブアイ】
触感・・・割安な部位。あばら骨のまわりの、あまりやわらかくない、よく使われる筋肉からとれる。
風味・・・霜降りが多いので、風味が豊か。
料理法・・脂肪や結合組織がやわらかくなるよう、少なくともミディアムまで焼く。

【ランプ】
触感・・・3種類からの筋肉からなるが、どれもヒレやサーロインほど柔らかくない
風味・・・脂肪が全体に広がっているので、風味が豊かとされることが多い。
料理法・・フライパンでミディアム・レアがミディアムまで、ごく短い時間で焼く。

【チャック】
触感・・・よく使われる首や肩の筋肉からとれる。かたい結合組織もある。
風味・・・たっぷりの脂肪が風味を高める。
料理法・・結合組織が分解されてゼラチンになり、肉がジューシーになるまで、ゆっくりと煮る。

参考文献 料理の科学大図鑑

肉の筋切りをする理由

肉の筋切りをする理由

豚のロースの場合、肉と脂身の間に筋がある。
筋は熱が加わると急激に縮み、肉が引っ張られて丸まってしまう。

そうなると、フライパンの面に肉が当たらず、火通りに時間がかかってしまう。
更に浮いている部分は、フライパンからゆるい熱で蒸される状態になり、熱のムラができてしまう。

参考文献 レシピ以前の料理の心得