喉の奥で味を感じる理由

喉の奥で味を感じる理由

口内の前方と奥の方では味覚の目的が違うと考えられる。

舌の先端は口に入れたものを探り、それが何かを確かめる。
一方で舌の奥や軟口蓋や喉は、その食べ物を飲み込むか吐き出すかを決めるのに役立っている。

私たちは生きるために栄養素を必要とするが、もっと重要なことは毒を飲み込まないことである。
喉の受容体が刺激されるのは、ものを飲み込んだ後である。
もし、刺激されれば、食べるのを中止して、胃に入ったものを吐き戻す必要がある。
喉の奥を刺激すると、むかむかして吐き気が生じ、嘔吐するのはこのためである。

味覚の役割
アルコールと喉ごし

参考文献 40人の神経科学者に脳のいちばん面白いところを聞いてみた

味覚の役割

味覚の役割

味覚には2つの役割がある。

ひとつは食べ物を識別して口に合うかどうかを確認しやすくすること。
つまり、「おいしさ可食性」である。

もうひとつは消化と代謝活動の準備をすることである。
ある実験では、犬の胃袋に直接肉の塊を入れる実験を行ったところ、肉は消化されなかった。
しかし、それと同時に犬の舌に乾燥肉の粉をひとふり振りかけてやると、胃の中の肉は完全に消化された。

「食べるという行為は、エネルギー補給の必要性ということはあるにせよ、ホメオスタシス的にはひどく破壊的な出来事である。」
ホメオスタシスとは、人間の内部環境をほぼ一定に保つ傾向を持つ総合的システムのこと。
これにより、血圧や体温、血中濃度などの体内環境が安定しているおかげで、私たちはその時の摂食状況に関わらず、走ったり、狩をしたり、眠ったりできる。

味覚は本質的には、このような協調的なホメオスタシスのシステムに、何かが体内に入ろうとしているかお知らせる警報装置である。
栄養素や水、毒物が体内に入り、消化管から吸収されそうだという警報が伝わる。

食物や栄養素を予想した反応としては、胃の攪拌運動(かくはんうんどう)や腸の収縮、唾液などの分泌、血中への早めのインシュリン放出、栄養素を腸を通して血中に運ぶタンパク質の増加などである。
結果、消化と代謝活動の準備を事前にすることができる。

味覚における男女差

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