ニンジンとダイコンの食感の違い

ニンジンとダイコンの食感の違い

ニンジンの断面図

ニンジンを輪切りにすると、中心に木の年輪のような同心円がある。
この円が形成層と呼ばれ、内側には根で吸った水を上に伝える導管が通っている。
ニンジンは主にこの形成層の外側の部分を肥大化して大きくなっていく。


ダイコンの断面図(赤い水を吸わして見やすくしている)

ダイコンを輪切りにすると、一見ニンジンのような同心円は見られない。
しかし、ダイコンの形成層や導管は皮の近くにある。(赤い部分)
ダイコンは形成層の内側が肥大化して大きくなる。

これらの違いにより、ニンジンはしっかりした歯ごたえになり、ダイコンはみずみずしいく、やわらかい食感になる。
ニンジンの水分量は88%、ダイコンの水分量は95%となっている。

ニンジンと大根の根
ダイコンおろしとニンジン

参考文献 一晩置いたカレーはなぜおいしいのか

大根の部位によって味が違う理由

大根の部位によって味が違う理由

部位によって辛みが違う大根

ダイコンの上と下では、植物の部位が違うため、味も異なる。
上部(地上に出ている部分)は、根で吸収した水分を地上に送り、光合成で地上で作られた糖分などの栄養分を根っこに送る役割をしている。
そのため、上部は水分が多く、甘いのが特徴である。

一方、ダイコンの下部は、地上で作られた栄養分を蓄積する場所である。しかし、せっかく蓄えた栄養分を虫や動物に食べられないようにするため、辛味成分で守っている。ダイコンの下になるほど辛みが増しており、一番上の部分と一番下の部分を比較すると、下の方が10倍も辛み成分が多い。
また、辛み成分はダイコンの外側に蓄積されるtめ、皮をむかずにすりおろすと、辛い大根おろしを作ることができる。

大根おろしの辛さの変化

参考文献 スイカのタネはなぜ散らばっているのか 一晩置いたカレーはなぜおいしいのか