ノンアルコールビールを造る4つの方法

ノンアルコールビールを造る4つの方法

日本では、アルコール分1%未満の飲料をノンアルコール飲料と表示できる。
ノンアルコールビールを製造するには4つの方法がある。

【醸造過程の発酵中に、アルコールがあまり生成しないようにする方法】
酵母が発酵できる低分子の糖分を極力少なくした麦汁を用いる。
●発酵途中で急冷し、発酵を停止させアルコール分を抑える。
●アルコールを生成しにくい酵母を使用する。

【水で希釈する方法】
●通常のアルコール分のビールを水で薄める。

【通常のビールからアルコール分を除去する方法】
●特殊な膜を用いてアルコール分だけを選択的に取り除く
●熱をかけたり、圧力を減らしたりすることで蒸留器でアルコール分を除去する。

上記3つの方法は、アルコール分1%未満のものはできても、昨今の日本で標準的な品質水準である「アルコール分0.00%未満」を満たすことは難しい。
そこで、近年注目されている方法として調合がある。

【調合により製造する方法】
酵母による発酵は行わず、麦汁やモルトエキスなどを原料に、糖類、酸味料、甘味料、苦味料、香料などを加え調合する。


ここからは主観です
最近のノンアルコールビールなどがおいしくなった理由は、この調合技術が上がっており、より本物のビールに近づいたためとされている。

ビールのドリンカビリティ
ノンアルコールドリンクを料理に合わせる

参考文献 ビールの科学

ビールのドリンカビリティ

ビールのドリンカビリティ

ドリンカビリティとは、「もう一杯飲みたい欲求の強さ」を示す言葉で、物理的に喉の渇きを潤すだけでなく、いかに飲み飽きず、飲み続けるかを表す。

●胃からの輸送速度はビールの銘柄によって異なり、ビールの胃から排出が速いほど体外への排出も速くたくさん飲める
→アルコールの中でも特にビールは利尿作用は強く、飲んだ量の約1.5倍の水分を排泄させる
◇さらに麦芽やホップの使用量の多いビールは、カリウムやホップ成分の含有量が多く、利尿作用が高くなるためドリンカビリティを高めると考えられる
→逆に水はビールほど利尿作用が無いため、ドリンカビリティは低くなる


ここから先は研究中の話です

【5感の影響】
ビールの香り、味、温度、テクスチャー(食感)が影響する。
新鮮なビールはドリンカビリティが高く、古くなって劣化したビールは飲み続けれない。
古いビールだと、胃の幽門(出口)が大きく開かず、排出速度が遅くなってドリンカビリティが低くなるとされている。

 

【知覚の影響】
雰囲気やビールのブランド、商品イメージなどはドリンカビリティに影響する。
有名なビアホールで仲間と飲む時などは、ドリンカビリティが高くなる。
感情と味

 

【摂取後の影響】
緒に取るつまみや体調によって、胃の膨張具合や胃からの送速度が異なり、ドリンカビリティに影響する。

《水》
●胃では殆ど吸収されず、腸で吸収される

《ビール》
●胃から吸収が始まり、腸においても吸収のスピードが速い
炭酸ガスは胃壁を刺激して胃液の分泌を促す
苦味は胃の消化を活発にする作用がある

結果、水よりビールの方がドリンカビリティが高いと考えられる
また、ビールの脂肪酸が高いほど胃からの輸送速度が減少するとされており、不快臭やアミノ酸の有無、浸透圧などビールの種類によってドリンカビリティが変化する

 

【吸収後の影響】
血中アルコール濃度が上がれば、ドリンカビリティは低下する。
つまり、酔うほど飲みたくなくなる


ここからは主観です
アメリカの研究では
●炭酸ガス濃度が高い
●香味が淡い
ほど、ドリンカビリティは高いとされており、ドリンカビリティの高いビールは、代謝が速く感じられ、多少多く飲んでも胃が張らないとされている。

ノンアルコールドリンクを料理に合わせる
大手ビールメーカーの味データ
アルコール刺激を和らげる甘味と酸味

参考文献 ビールの科学

炭酸が抜けたビールと香り

炭酸が抜けたビールと香り

炭酸ガスが抜けたビール「ガス抜け(気抜け)」は、香り全体が重たく感じます
実際に、香りを感じる濃度を調べたところ

香気成分 ビール 香を感じる濃度(ppm) 気が抜けたビール 香を感じる濃度(ppm)
アセトアルデヒド 50 25
ジアセチル 0.1 0.1
酢酸エチル 50 25
イソブチルアルコール 150 100
イソアミルアルコール 100 50
酢酸イソアミル 2.5 1
メチルノニルケトン 0.03 0.05
フェニルエチルアルコール 100 100
酢酸フェニルエチル 5 2

上記の表より、多くの香りが炭酸が抜けたビールの方が、低い濃度で香りを感じるようになります。
したがって、グラスに注いでから時間が経ったビールでは、炭酸ガスの爽快感の減少だけでなく、実際に香気が強く感じてしまう
微量成分のバランスの上に成り立つビールの香気のため、飲む際のガス圧管理は、コクやキレに大きな影響を与える。

ビールと相性の良い料理
大手ビールメーカーの味データ
ビールの三度注ぎは苦味を抑制する

参考文献 ビールの科学