スパイスに風味がある理由

スパイスの風味は植物が主に身を守るために作り出す化学物資である。

【シナモン】
シナモンの香りはカリオフィレンと呼ばれる化合物である。
植物は食べられると、シグナルを出して風に乗せ「防御化学物質を生成して、敵に備えろ」と風下の植物に伝える。

【ターメリック】
ターメリックの風味成分には化合物シネオールが含まれている。
薬のようなやや強い刺激的風味があり、食べようとする動物を遠ざける苦みのある忌避剤として進化した。

【コショウ】
コショウの辛味は化学物質ピペリンによるもので、舌にある痛覚や温覚を伝える神経を刺激する。
昆虫忌避効果が高い。

【八角】
八角の強烈な風味はアネトールからきている。
感染症と害虫を遠ざけるために進化した。

【グローブ】
グローブには温かみ、ユーカリのような香り、舌に甘さをもたらす効果のある化学物質オイゲノールが高濃度で含まれている。
生育中の木では、オイゲールは受粉昆虫を引き寄せ、感染症と害虫を遠ざける役割がある。

唐辛子が赤い理由

参考文献 スパイスの科学大図鑑