風味と人間

風味(フレーバー)を認識することにかけては、人間は地球上でもっとも優れた能力を持っている
この理由は、喉、口、鼻の構造によるところが大きい。
人間は動物の中で唯一、呼吸の道と食べ物が通る道が分かれていない生き物で、そのため、食べているときに窒息しやすい。

しかし、鼻と口と喉の気道がつながったことで、食べ物を口の中に入れたまま、飲み込む前に呼吸することで、香りの分子を最大限、鼻に送ることができる。

①人が食べながら呼吸するとき、香りの分子は口の中の後方に集まる。これは、咀嚼しながら鼻から吸った息が肺に送りこまれ、一種のエアカーテンができ、喉と口のあいだの壁となって、口の中の食べ物の香りがとどまるため。

②そして、息を出すときにこの香りが鼻に抜け、最大限の風味を感じることができるのである。

参考文献 あなたはなぜ「カリカリベーコンのにおい」に魅かれるのか