味に対する描写の違い

「うま味(UMAMI)」が国際的に認知されるまで、アメリカ人にとってこれに該当する言葉が存在しなかった。

当時の実験では、グルタミン酸ナトリウムの溶液を味わった日本人は的確に「旨い」と指摘する。
一方でアメリカ人は、同じサンプルを味わっても、「甘い」「塩辛い」「酸っぱい」などと描写した。
これは、この味覚に対する語彙(UMAMI)がないことが理由だが、「塩辛い」と描写したアメリカ人も、塩そのものの味とは全く異なると答えている。

また、文化によって同じ表現でもその実態には、ずれがあることが多い
日本人が「赤い」と表現する色には、「朱色(しゅいろ)」「紅色(べにいろ)」「緋色(ひいろ)」「赤褐色(せきかっしょく)」「ピンク」などを含む(赤犬、赤牛などのように茶色を指すこともある)が、その範囲はアメリカ人が「red(レッド)」と表現する色の幅とは明らかにずれている

テクスチャーと用語
付け合わせ野菜のグルタミン酸量


ここからは主観です。
味や色以外にも、匂いや食感など、同じ表現でも文化によって意味の幅がずれている場合がある。

参考文献 調理文化学