炭酸ガスが抜けたビール「ガス抜け(気抜け)」は、香り全体が重たく感じます。
実際に、香りを感じる濃度を調べたところ
香気成分 | ビール 香を感じる濃度(ppm) | 気が抜けたビール 香を感じる濃度(ppm) |
アセトアルデヒド | 50 | 25 |
ジアセチル | 0.1 | 0.1 |
酢酸エチル | 50 | 25 |
イソブチルアルコール | 150 | 100 |
イソアミルアルコール | 100 | 50 |
酢酸イソアミル | 2.5 | 1 |
メチルノニルケトン | 0.03 | 0.05 |
フェニルエチルアルコール | 100 | 100 |
酢酸フェニルエチル | 5 | 2 |
上記の表より、多くの香りが炭酸が抜けたビールの方が、低い濃度で香りを感じるようになります。
したがって、グラスに注いでから時間が経ったビールでは、炭酸ガスの爽快感の減少だけでなく、実際に香気が強く感じてしまう。
微量成分のバランスの上に成り立つビールの香気のため、飲む際のガス圧管理は、コクやキレに大きな影響を与える。
ビールと相性の良い料理
大手ビールメーカーの味データ
ビールの三度注ぎは苦味を抑制する
サイダーは炭酸が抜けると不味い
参考文献 ビールの科学