ほうれん草や小松菜などの正しい茹で方。
①ゆで水はたっぷり。(材料の5倍量)
②沸騰した湯に入れる。(茹で時間を短くするため)
③塩を2%入れる。(重曹を入れる場合もある)
④蓋をしない。
⑤茹で上がったら、すぐに水で冷ます。
①と②は、野菜を入れたときに鍋の温度が下がり、茹で時間が長くなってしまう事を防ぐため。茹で時間が長くなると、クロロフィルが減少しフェオフィチン(黄色色)が増加するため色が悪くなる。一方で70℃になると、クロロフィルをきれいな緑色のクロロフィリンに変化させる酵素が働く。つまり、フェオフィチンを作らさないためにも、素早く70℃付近に近づけるためたっぷりのゆで水で茹でる。
③は、塩を入れることで、野菜の退色を防ぐため。(重曹を入れた場合、ゆで水がアルカリ性になるため、濃い緑色になる一方で味や食感に影響がでる)
④は、野菜から溶出した有機酸を水蒸気と一緒に鍋の外へ排出するため。(ゆで汁に有機酸が溶出するとpHが低下し色が悪くなる)
⑤は、加熱後冷水に漬けることで、余熱による褐色を防ぐため。(ただし、水溶性成分が溶出するので、温度が下がったら素早く取り出す)
緑黄色野菜を用いる味噌汁やすまし汁などは、提供の直前に作るとよい。
醤油や味噌汁の中(pHが低い場合)でも、60℃以下であれば、緑黄色野菜(ゆでたもの)を入れてもほとんど変わらない。
ここからは主観です。
葉物を茹でる場合、茎の部分と葉の部分では茹で上がる速度が違います。そのため、鍋に入れるとき根の部分から入れる事によって、茹で上がるタイミングを葉の部分と合わせるとよいとされています。
参考文献 NEW調理と理論 おいしい料理には科学がある 調理事典