なんとなく嫌いの理由

なんとなく嫌いの理由

「嗜好癖は本人のあずかり知らぬところで形成される」というものがある。
こうした自覚のない「好み」について、人で試した実験データがある。

乳児のそばに白いウサギのぬいぐるみを置く。
脳にはバイオフィリア(生き物が好き)という性質がある。
乳児は、教えられたわけでもないのに、ぬいぐるみに好奇心を示し、近寄っていく。
そこで近寄った瞬間に背後からドラを大音量で鳴らす。
乳児は大きな音が嫌いだから、驚いて泣き出してしまう。
これを何度か繰り返すと、やがて、白いウサギのぬいぐるみに近寄るのを止めてしまう。「条件付け」と呼ばれる現象。
さらに、この乳児は、ウサギのぬいぐるみだけでなく、類似したものまで嫌いになってしまう
実物の白いウサギや白いネズミはもちろん、白い物全般が嫌いになってしまう。
乳児はこの実験のせいで、白いものが嫌いなままかもしれない。
しかし本人には嫌いな理由が分からない。
何故なら、物心がつく以前の経験のためである。
結果、ただなんとなく生理的に嫌いという状態におちいるのである。

好きな臭いと嫌いな臭い
子供の好きな食べ物

参考文献 脳には妙なクセがある

 

タンパク質を加熱で緩ます

タンパク質を加熱で緩ます

【タンパク質を加熱すると緩む理由】
タンパク質は折りたたまれた三次構造を持っている。
加熱することで、分子全体の熱運動(振動・回転運動)が激しくなる。
すると、弱い結合が次々と切断される
立体構造を保てなくなり、折りたたまれた状態がほぐれて「変性状態」へ移行する。
この過程をタンパク質の熱変性と呼ぶ。

つまり、「緩んで広がる」イメージとなっている。

【加熱したタンパク質が固くなる理由】
緩くなったタンパク質が「再結合して縮む」
ほどけた状態のタンパク質は、疎水性部分や –SH 基など反応性の高い部位が露出する。
それらが互いにくっつき合い、凝集して新しいネットワークを作る
このとき分子同士が近づき、水が押し出されるため、「見た目には縮んだ」ように感じる。

豆腐や卵焼きが「加熱で硬く小さくなる」のは、この二段階目の現象である。

豆腐を茹でると美味しくなる

参考文献 食品タンパク質科学の基本文献