酒蔵の軒先にある丸い玉

酒林(さかばやし)や杉玉(すぎだま)と呼ばれる。

杉の葉を球状の籠に差し込み、葉先をきれいに刈り揃えた手作り品である。
杉の美しい緑色から日を追うごとに褐色になるこの変化が酒の熟成に似ていることから、日本酒を作り始めるころに吊るし、茶色くなったころに新酒ができたという印にしていた。

古くから桶などの酒造用具には、浄化作用や殺菌作用が強い杉が使われていた。そのため、杉の幹部分は酒造用具に使い、杉の葉部分は酒林に利用していた。

参考文献 匠が教える酒のすべて