ナメコ汁のナメコは鍋に入れない

ツルッとしている食感には、2種類ある。

①他の物にくっつく性質を持っている粘質物で、その上を固いものが滑っていく形
例 糸引き納豆、マグロのとろろがけ、卵掛けご飯
舌に触るのは粘物質の方であるから、それにおいしい味をつけなければいけない

②表面がツルツルした粘物質でおおわれている
例 ナメコ、ジュンサイ、ナマコ
中身の個体がどんな味をしていても感じにくく、口の中をツルッと滑っていく感触がおいしさにつながる

これらの食感を楽しむために、
●とろろでは細胞がつぶれて中の粘物質がよく出るように、歯のまるい陶器製のおろし器を使う
●納豆はよく練ってから食べる
●ナメコなどを汁に入れるときには、煮ると粘物質がなくなるので、お椀の方へあらかじめ入れておいて上から汁を注ぐようにする
などがある。

粘性と呈味効率
粘度のある食品の味と風味について

参考文献 「料理の雑学」ものしり事典