同化現象とは、2つの異なる色がお互いに隣接した場合に、お互いに溶け込んでその中間の色に見える現象をさします。
色の同化現象を利用した身近な例として、赤いネットの袋に入れたみかんがあります。ネットの赤とみかんのオレンジ色が同化し、より鮮やかな「赤みを帯びた」オレンジ色に見えて、熟れておいしそうに感じられます。
また、オクラや枝豆を青緑色のネットに入れるのも同じ目的で、鮮やかな青緑色に見せる効果があります。
同時対比が色相対比(赤と緑など)、明度対比(明るい暗い)、彩度対比(鮮やかさ)の3属性あるように、同化現象にも同様に3属性にわたってその効果が認められています。さらに、色の対比現象と同化現象が同時に起こると、心理的な色の見え方が劇的に変わる場合があります。
参考文献 人を動かす「色」の科学