味蕾の成長と老化

味蕾(みらい)の数は、成長とともに変化が見られます。乳児では、味蕾は一万個にもおよび、ほっぺたの内側の粘膜や唇の粘膜にも存在するようですが、成長とともに減少し、成人では、舌に約5000個、それ以外の部分に約2500個程度になります。 赤ちゃんの味覚について

年齢とともに味蕾数は減少していきますが、実際に顕著(けんちょ)な減少が認められるのは、75歳以上からです。しかし、味覚検査による研究報告では、感受性の低下そのものは60歳ごろから始まるようなので、味蕾の減少よりも、機能性の低下が先行して始まるようです。

また、味細胞は寿命が短く、10日前後といわれています。周囲の上皮細胞が分化して味蕾内に入り、新しい味細胞になり、成長して10日前後で消失します。そしてまた、新しい細胞が生まれるのです。

猫舌の人
嗅覚の衰え
超味覚の持ち主
若者は濃い味を好み、年長者はあっさりした味を好む理由

参考文献 味のなんでも小辞典