※科学的な話は全てカットしてポイントだけ書きます。
電子レンジで温める場合、重要なのは温める物体が「電波を吸収しやすいかどうか」(誘電損失係数)である。
つまり、電波を吸収しやすい(誘電損失係数が高い)と、発熱しやすい。吸収しにくいと、発熱しにくい。
物質名 | 誘電損失係数 |
空気 | 0 |
テフロン・石英・ポリプロピレン | 0.0005~0.001 |
氷・ポリエチレン・陶器 | 0.001~0.005 |
紙・塩化ビニール・木材 | 0.1~0.5 |
油脂類・乾燥食品 | 0.2~0.5 |
パン・ごはん・ピザ生地 | 0.5~5 |
じゃがいも・豆・おから | 2~10 |
水 | 5~15 |
肉・魚・スープ・レバーペースト | 10~25 |
食塩水 | 10~40 |
ハム・カマボコ | 40前後 |
上記の表からわかること
●空気は誘電損失係数が0のため、空のレンジをいくら温めても、温かくならない。※電子レンジがいたむのでやめましょう
●氷と水は誘電喪失係数が大きく違うため、冷凍食品を解凍するときにむらができる。これは、冷凍食品を温めるとき、最初に溶けだし水になった部分が一気に熱くなるため。(解凍モードは、弱く全体をゆっくり温めるためむらができにくい)
●肉に塩をまぶすことで、肉表面の誘電喪失係数を高め、ローストした感じに仕上げる
●食品を乗せた皿が熱くなるのは、食品内の水分が加熱され、熱伝導により皿が熱くなっている。(※皿自体が、電子レンジによって加熱されるわけではない)
電子レンジについて②
電子レンジについて④
電子レンジについて⑤
電子レンジによる硬化現象
参考文献 電子レンジ 「こつ」の科学