漬物に味がしみ込む原理

漬物に味がしみ込む原理

漬物に調味液などの味がしみ込む原理は次の理由からである

ナスを調味液につけた場合、
浸透圧により、ナスから半透膜を通って外に水分がでる
②半透膜が原形質分離を起こし、半透性を失う
③ナスと調味液の濃度が一定になる力(拡散)が働き、半透膜を通りナスに味がしみ込む

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参考文献 クッキングに学ぶ化学

原形質分離について

原形質分離について

原形質分離(げんけいしつぶんり)とは、植物細胞の細胞壁と細胞膜が浸透圧により分離する現象

【解説】

画像 ウィキペディアより

原形質の周りに細胞膜があり、その周りに細胞壁がある。
このとき、細胞膜は半透性(一定の大きさ以下の分子・イオンしか通さない)を持ち、水を通す。
塩などをかけると、浸透圧により、細胞内から細胞膜外へ水が出て、細胞膜に覆われていた部分(原形質)が収縮する。
細胞壁は硬いため、変形しない。


画像 ウィキペディアより

これにより、細胞壁から細胞膜が分離し、この現象を原形質分離という。
原形質分離が起こると、細胞の死を意味し、細胞膜の半透性がなくなります


ここからは主観です
上記の話がどのように料理に関係するかというと、漬物梅酒を漬ける場合に味がしみ込む理由となります。
野菜を調味液につけると、浸透圧により野菜から水分が外に出ますが細胞膜の半透性(水しか通さない)により、味は殆ど野菜にしみ込みません。しかし、原形質分離が起こり、細胞膜の半透性が無くなった結果、調味液がしみ込むということになります。

また、動物細胞には細胞壁が無いため、原形質分離は起こらず全体が収縮する。

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参考文献 料理のなんでも小辞典

黄身返し卵②

黄身返し卵②

今回はネタ話です

黄身返し卵について

「地卵の新しき、針にて頭の方へ、一寸ばかり穴をあけ、糠味噌へ三日ほどつけておきて煎貫にすれば中身の黄身が外へなり白身が中へ入りて、これを黄身返し卵といふ」
これは、江戸時代後期に書かれた「万宝料理秘密箱」という書物の一節です。

この料理は上記の方法では再現できない料理とされていましたが、料理のなんでも小辞典にて、「黄身返し卵」の研究が書かれていたので紹介します。

①「地卵の新しき」・・・これは、当時は江戸時代のため、有精卵だったと考えられる

②「針にて頭の方へ、一寸ばかり穴をあけ」・・・これは、卵黄膜を破ること

③「糠味噌へ三日ほどつけおき」・・・これは、有精卵を温めて孵化を進めること

上記の世に解釈をし、温度37℃、湿度80℃の孵化条件で有精卵を温めて、卵の中の卵白と卵黄の変化を調べてみた。

結果、有精卵の中では3~4日目に変化が起こる。
●卵白の水分とタンパク質が卵黄膜を通過して卵黄にへ移る
卵黄が2倍近く膨れて水分が多くなる

●卵白は水分をとられて約半分の重量になる
濃厚卵白がより硬くなって濃厚化する

つまり、卵黄と卵白の重量と粘度が逆転する
この卵は卵黄膜が弱く、ゆでると自然に卵黄膜が破れて、水様化した卵黄が濃厚化した卵白を包み込んで固まり、外側が卵黄色で中心が白色の黄身返しになる。

参考文献 料理のなんでも小辞典