ゲル化剤と増粘剤 | 特性 | 用途 | 食感 |
寒天(アガー) | ●冷却により固まる ●濁ったとてももろいゲル ●熱による変化は可逆性 |
●増粘剤 ●安定剤 ●ゲル化剤 |
●単純で複雑でない味 |
アルギン酸 (アルギン酸ナトリウム) |
●カルシウムイオンの存在により固まる ●冷水に溶ける ●熱による変化は可逆性 |
●増粘剤 ●安定剤(アイスクリーム、氷菓など) ●ゲル化剤(マーマレードなど) ●球状化ゲル(海藻麺) |
●単純で複雑でない味 ●口に残る |
カラギーナン | ●タンパク質を含んでおり、やや透明で壊れやすいゲル ●イオタ-カラギーナンはカルシウムイオンの存在で弾性のあるゲルとなる |
●増粘剤 ●安定剤 ●ゲル化剤(乳製品であるヨーグルト、チョコレートシロップ) |
●単純で複雑でない味 ●口に残る ●クリーミー |
ゼラチン (コラーゲン) |
●冷却によりとても透明 ●柔らかい弾性ゲル ●熱による変化は可逆性 |
●食品製造上ゲル化剤 | ●単純で複雑でない味 ●粘着性があり口に残る |
ゲランガム | ●寒天、カラギーナン、アルギン酸ナトリウムと同様のゲル化性を示す ●120℃でも安定 |
●増粘剤 ●安定剤 |
●単純で複雑でない味 ●クリーミー |
アラビアガム | ●水に簡単に溶ける ●高濃度で酸性条件下では不透明であり、粘性の液体 ●キャンディの砂糖結晶化を防ぐ |
●増粘剤(ワインガム、ソフトキャンディ、シロップなど) ●乳化剤 ●安定剤 ●砂糖シロップの衣の結合剤 ●香料や着色料の溶剤 |
●粘性があり口に残る |
ローカストビーンガム | ●濁った弾性ガム ●キサンタンガム組み合わせて使用 |
●増粘剤 ●安定剤 ●冷凍融解時の悪影響の改善(アイスクリームなど) ●パン生地への軟らかさと弾性の付与 |
●粘着性があり口に残る |
メチルセルロース | ●加熱すると膨張し粘性を示す | ●安定剤 ●乳化剤 ●増粘剤(アイスクリームなど) |
●単純で複雑でない味 ●粘着性があり口に残る |
ペクチン | ●砂糖を多く含む酸っぱい食品において、透き通ったゲルとなる ●いくつかの種類ではカルシウムイオン存在下で硬いゲルとなる |
●増粘剤(アイスクリーム、ドレッシング、ケチャップなど) ●ゲル化剤(マーマレード、ジャム、キャンディなど) ●エマルション(乳化)や飲料における安定剤 |
●単純で複雑でない味 ●口に残る |
デンプン | ●熱水中で膨張し溶ける ●不透明である |
●さまざまな食品製造における増粘剤 | ●単純で複雑でない味 ●口に残る |
キサンタンガム | ●冷水にも温水にも溶ける ●透き通ったゲル(ローカストビーンガムと混合で)で、ゆっくりとした流動性を示す ●液状の複合体はずり流動性を示す ●熱による変化は可逆性 |
●幅広い増粘剤(ソース、サラダドレッシングなど) ●安定剤 |
●なめらか ●粘着性があり口に残る |
グアーガム | ●冷水に簡単に溶ける ●不透明であり、ゆっくりとした流動性を示す |
●増粘剤(ケチャップ、ドレッシングなど) ●安定剤(アイスクリーム、パンなどの生地など) |
●口に残る ●なめらかさ |
参考文献 食感をめぐるサイエンス