味噌汁を作るとき、色々な具材を入れると思います。
例えば、豆腐など水分量が多い食材を味噌汁に入れても、味噌汁の味が薄くなったと感じることは少ないと思います。
味噌汁は、味噌が汁に溶けているわけではなく、実は大きな粒子が単に分散浮遊しているだけ。そのため、時間が経つと鍋底や椀に沈んでくる。溶けているのは主にアミノ酸分子量の小さいペプチド、いろいろな有機酸、糖類である。
こういった物質が汁の中に共存すると、緩衝能(かんしょうのう)という働きが生まれる。
緩衝能のある液体は、アルカリ性や酸性など加えてもその性質が変わりにくい。また、濃度が多少変わっても、その性質が変わりにくいので豆腐のような水分が多い具でも、イモのように水分が出にくい具でも、同じような味噌の味わいとなる。
参考文献 日本料理のコツ