同じ野菜でも、茹でたものと蒸したもので味が変わる

同じ野菜でも、茹でたものと蒸したもので味が変わる

野菜の加熱目的は、細胞壁どうしの接着剤であるペクチンを90℃以上に加熱して溶かすことで、柔らかくすることです。

加熱によっておこる事
●分解酵素などが失活する。
細胞にある空気や水分が出ていくため、なめらかになりツヤがでて色鮮やかになる

野菜を加熱すると細胞が壊れ、滲出液(しんしゅつえき)が出てくる。
この液には、野菜の種類によっては糖が多く含まれている。
蒸した場合は、それが細胞のまわりに保たれるため、生のときより甘く感じる
茹でた場合は、茹で汁に滲出液が流出してしまうので、生のときより甘味を弱く感じる。ただし、野菜にはポリフェノールなどの苦味成分も含まれているため、それを取り除きたい場合には、ゆで加熱が適している。

参考文献 味・香り「こつ」の科学

エキスとは?

エキスとは?

エキスとは、エキストラクト(extract)の略で、もともとはオランダ語である。
意味は「抽出物」となっている。

食品化学や調理学の分野では一般に、肉、魚、野菜などに含まれる成分のうち、水や熱水に溶けだしてくる成分からタンパク質や脂質を除いたものをエキスと呼んでいる。食品のエキスの中にはアミノ酸、有機酸、糖、ミネラルなどが含まれている。
一般にタンパク質や脂質自体には味が存在しない
つまり、水や熱水に溶け出してきた成分からタンパク質脂質を除いた成分は、食品の味の中核をなす成分となる。

参考文献 味のなんでも小辞典

揚げものの衣を使い分ける理由

揚げものの衣を使い分ける理由

天ぷら、フライ、から揚げ、※₁フリッターなど、揚げものの種類によって衣にパン粉や小麦粉を使い分ける。
これは、「口当たり」以外にも理由がある。
※₁小麦粉の衣に牛乳などを加えて甘めに仕上げたもの。

【理由】
衣によって中に含まれているタネの火の通り具合をコントロールしているため。

例:サツマイモを①素揚げ、②天ぷら衣、③天ぷら衣をつけた後パン粉をつける、で揚げてみる。

①素揚げ
褐色の焦げ色がついている。
●周囲が硬く、焼きイモのような味になる。
→衣が無いと、高い温度がイモに直接伝わってどんどん水分が取られていく。

②天ぷら衣
白っぽい色をしている。
蒸したイモのように柔らかい。
→衣が防熱の役目を果たし、熱がやんわり伝わる
→水分が衣にさえぎられて逃げることができないため、蒸したような状態になる

③天ぷら衣をつけた後パン粉をつける
パン粉の部分が褐色になる。
イモはほとんど生で、食べることができない。
→パン粉は水分が少なく、砂糖やミルクが入っているので、メイラード反応が起こりやすく、短時間で褐色になる
中心に熱が伝わる前に、衣が褐色する。

【まとめ】
タネに火をあまり通したくない場合
●エビや牡蠣のように、火をあまり通したくない場合、パン粉をつけてフライにすることが多くい。
●天ぷら衣でも、エビや白身魚のように、火をあまり通したくない場合、卵を多く用いた薄めの衣をなるべくうっすらつけて、早く色がつくようにする。

タネにしっかり火を通したい場合
●揚げるのに時間がかかるイモのようなものは、火の通りが遅い天ぷらの衣をつけて、ゆっくり揚げる。
●天ぷら衣でイモなどは、卵を控えめにした濃いめの衣を使って揚げると、ゆっくり揚げることができる。


ここからは主観です。

中身が薄くて衣ばかり厚いカツなどは、何回も衣やパン粉をつけて衣を厚くしている。
火の通りはよくないが、中身が薄いので、中心まで火が通るが、中の肉の味は蒸したようになっている。

フライは天ぷらより冷めてもおいしい

参考文献 「料理の雑学」ものしり事典