ニジマスのオ・ブルーは、ニジマスの色が青色になっているのではない。
正確にはニジマスの全体を覆っているぬめりが、酢によって白く半透明に固まり、そこから銀色や紺色の体色が透けて映り込み、青白く見えている。
魚のぬめりは、糖たんぱく質で主にできている。
酢をかけると糖たんぱく質が酸によって変性して固まる。
また、クールブイヨンで茹でることで、ぬめりに含まれる糖たんぱく質が、熱で強く変性して固まり、色が安定する。
さらに、クールブイヨンは白ワイン酢、白ワイン、レモンなどが含まれた酸性の液体のため、酸によるタンパク質の変性も起こる。
生きたニジマス(鮮度の良いニジマス)を使う理由は、ぬめりがしっかりついているため。
鮮度が悪いと、流通によって物理的な接触が多くなり、ぬめりがとれてしまう。
参考文献 西洋料理のコツ