ガラス転移温度について

ガラス状態の糖は、結晶の糖を溶かして、すばやく冷却することで作られる。
結晶を失った糖は、カラメルになる温度を超えない限り、冷却しても透明性を保つ

このとき温度が下がるにしたがって粘性が増していき、ついには流れなくなる。
この流れなくなった時点での糖はとても柔らかく、押すと変形するような柔軟性があるが、さらに冷却するとカチカチに固体化する。
この時の温度をガラス転移温度と呼んでいる。

糖の溶解温度(結晶が溶ける温度)とガラス転移温度(カチカチに固化する温度)の間の温度領域で綿菓子や飴細工の加工を行い、砂糖を引き延ばしたり、空気を吹き込んだりすることができる。

ガラス状態の糖の方が早く溶ける
糖の完全なる混合

参考文献 新しい「料理と科学」の世界