白身魚と赤身魚では、筋繊維の太さと筋形質タンパク質の割合、水分量が違う。
白身魚は筋繊維が太く、筋形質タンパク質の割合が低く、水分が多い。
そのため、加熱した身はやわらかくて崩れやすい。
赤身魚は筋繊維が細く、筋形質タンパク質の割合が高く、水分が少ない。
これにより、加熱すると筋形質タンパク質が筋原線維タンパク質間をしっかり接着するので身はかたく締まった状態になる。
天ぷらは、揚げる過程で身は衣の中で蒸される。
そして、身の温度が高くなると魚の中の水分が水蒸気になり、筋繊維を持ち上げるような形になる。
結果、衣の中の身はふんわりとなり、衣のサクッとした食感との対比で、特有の食感が際立つ。
また、衣に油分が多いため、脂肪が少なく淡白な味わいの白身魚の方が天ぷらに合っている。
【まとめ】
白身魚を天ぷらにすると、赤身魚より柔らかく仕上がる。これにより、天ぷら衣のサクッとした食感がより際立つ。さらに、脂が少なく淡白な味わいのため、油を使う天ぷらに合う。
揚げものの衣を使い分ける理由
天ぷら衣にお酒を加えるとカラリと揚がる
参考文献 天ぷらのサイエンス