アルコールは、胃腸などの消化器官に対して、常に悪い影響を及ぼすわけではない。
食前酒を軽く1杯飲むと、食欲が増進され、胃腸の働きも活発になる。
胃腸の働きが良くなれば、下痢になることはない。
アルコールを飲んだとしても、食前酒を出すようなレストランや懐石料理のお店で会食をした場合、翌日に下痢になりにくい。
一方で、同じ量を飲んだとしても居酒屋で大人数で飲むと、翌日に下痢になりやすい。
これらの違いは、アルコールによって、消化器官の働きが活発になるか、抑制されるかの違いである。
【リラックスして落ち着いて飲む】
「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンが多く放出される。
これにより、気分が安定し、消化器官の活動が活発になり、食欲が増進される。
結果、下痢になりにくい。
【居酒屋で大勢で飲む】
「やる気ホルモン」と呼ばれるドーパミンが多く放出される。
これにより、興奮、覚醒、意欲の高まりが見られるようになり、消化器官の活動が抑制される。
結果、下痢になりやすい。
これらのホルモンは、同時に放出されるが、その日の体調や環境などによって左右され、どちらかの影響が強く出る場合がある。
参考文献 飲酒の科学